不動産売買仲介を開業するまでの6ステップを解説!成功させるための3つのポイントも紹介              

更新日:2025.02.03

独立開業

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不動産売買仲介の開業に興味を持ちながらも、具体的な進め方や成功への道筋が見えずに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

今まさに不動産会社に勤めている人は、会社員時代に身につけた知識やスキル、人脈を独立に役立たせることが可能です。

ただし、独立するとなると、事務所の設置や宅地建物取引業免許の申請など、今まで経験したことがない業務も行う必要があります。

さらに、開業資金の準備や集客方法・開業後の経営の安定化など、さまざまな不安要素がつきまといます。

実際に開業された方からは、

「開業直後の集客に苦戦した」

「事務作業に追われて営業活動の時間が取れない」

といった声が聞かれ(※1)、これらの課題を事前に把握し、適切な準備を行うことが成功への近道と言えるでしょう。

そこで本記事では、以下のような「不動産売買仲介の開業」に特化した内容をご紹介します。

  • 不動産売買仲介業を開業するまでの6つのステップ
  • 不動産売買仲介の開業を成功させる3つのポイント

記事後半では、不動産開業時におすすめの業務効率化ツール「速いもんシリーズ」の特徴と導入企業の事例も紹介します。

不動産売買仲介の開業を検討している方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

(※1)出典:(株)iimon お客様の声

不動産売買仲介を開業するまでの6ステップ

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不動産売買仲介を開業するまでの流れは、以下の通りです。

  1. どの売買領域で開業するかを決める
  2. 開業に必要な資金を準備する
  3. 宅地建物取引士の資格を取得する
  4. 事務所を設置する
  5. 宅地建物取引業免許の登録を行う
  6. 保証協会へ加入する

不動産売買仲介業を開業するためには、計画的に準備を進める必要があります。

各ステップを具体的に解説していきます。

STEP1:どの売買領域で開業するかを決める

不動産売買仲介業には、物件情報を持つ「元付業者」買主を持つ「客付業者」の2つの立場があります。

開業時にはどちらを主軸にするか、または両方の業務を並行して行うかを決めておきましょう。

また、一般的な売買仲介業では、新築・中古を問わずマンションや戸建てなど、幅広い物件を取り扱います。

しかし近年では、中古戸建てのリノベーションや空き家の活用に特化するなど、専門性の高いニッチ市場で成功を収める事例も増えています。

地域特性や競合状況を考慮しながら、自社の強みを活かせる領域を見極めましょう。

STEP2:開業に必要な資金を準備する

不動産売買仲介業の開業には、400〜1,000万円ほどの初期投資が必要となります。

初期費用として、以下のような費用が挙げられます。

  • 事務所開設費用
  • 法人設立費用
  • 宅建免許の申請手数料
  • 営業保証金または保証協会への入会金

初期費用のなかで特にお金がかかるのが、「事務所開設費用」と「営業保証金または保証宅建協会への入会金」です。

事務所開設費用

事務所開設費用では、まず事務所を賃貸する必要があり、エリアによって賃料・敷金・礼金に大きく差があります。

また、内装工事費や什器備品費、看板製作費なども考慮に入れる必要があります。

営業保証金または保証協会への入会金

不動産業を開業するには、消費者保護の観点から、「営業保証金を法務局に供託」または「弁済業務保証金分担金を保証協会に納付」することが義務付けられています。

営業保証金

法務局に供託

・主たる事務所(本店):1,000万円

・従たる事務所(支店):1か所につき500万円

弁済業務保証金分担金

保証協会に納付

・主たる事務所(本店):60万円

・従たる事務所(支店):1か所につき30万円

営業保証金に比べると、弁済業務保証金分担金の方が圧倒的に費用が抑えられますので、保証協会への加入がおすすめです。

保証協会の加入費用は、加入団体や都道府県などによって異なりますが、約130~150万円と、ある程度まとまった金額を準備しておく必要があります。(保証協会については、STEP6でも詳しく解説します)

また、開業後の運転資金も含めて、余裕を持った資金計画を立てることが望ましいでしょう。

開業に必要な資金の詳しい内容は、以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

STEP3:宅地建物取引士の資格を取得する

不動産売買仲介業を営むにあたり、宅地建物取引士の設置は法令で定められた必須要件です。

具体的には、従業員5人に対して1人以上の割合で、専任の宅地建物取引士を配置する必要があります。

この要件は、開業者本人が資格を取得するか、有資格者を雇用することで満たすことが可能です。

ただし、理想的なのは開業者本人が宅建士資格を取得することです。

なぜなら、宅地建物取引士には、重要事項説明や37条書面への記名・押印など、法律で定められた重要な業務を独占的に行う権限があるからです。

資格保有者を雇用して開業したとしても、万が一その従業員が退職してしまったら、次の資格者を雇用するまで宅建業の事務所としての機能を果たせなくなります。

このようなリスクを考えると、資格保有者を雇用する・しないに関わらず、開業者自らが宅建士資格の取得を目指すことをおすすめします。

STEP4:事務所を設置する

不動産売買仲介業の開業には、専用の事務所の設置が法令で義務付けられています。

事務所には、専用の出入り口と独立した事務所スペースが必要で、これらは宅地建物取引業免許の取得条件の一つとなっています。

事務所選びでは、法令要件の充足だけでなく、集客面での効果も重要な検討要素です。

駅前や商店街など人通りの多い場所は集客に有利ですが、賃料も高額になります。

一方、住宅街の物件は賃料は抑えられますが、来店型の集客は期待できません。

予算と営業戦略を踏まえて、最適な立地を選定することが求められます。

STEP5:宅地建物取引業免許の登録を行う

宅地建物取引業を営むためには、宅地建物取引業免許の取得が必須です。

この免許は宅地建物取引士資格とは異なり、事業者として必要な免許となります。

取得には主に以下3つの条件をクリアする必要があります。

  1. 欠格事由に該当しないこと
  2. 事務所の形態を整えていること
  3. 宅地建物取引士を設置していること

免許の申請先は事務所の所在地によって異なり、

  • 複数の都道府県で事業を行う場合は「国土交通大臣免許」
  • 単一の都道府県内で事業を行う場合は「都道府県知事免許」

となります。

申請から取得までは約1か月程度かかるため、開業時期を考慮した余裕のある申請スケジュールを立てましょう。

STEP6:保証協会へ加入する

ステップ2で解説したように、不動産売買仲介業を開業するには、営業保証金の供託、または弁済業務保証金分担金の納付が必要です。

これから不動産業をはじめる人は、保証協会に加入して弁済業務保証金分担金を納める方が、初期費用をおさえられるのでおすすめです。

保証協会への加入手続きは、免許申請後であれば免許交付前でも可能です。

保証協会には「全国宅地建物取引業保証協会(全宅)」「不動産保証協会(全日)」の2種類があり、加入費用や受けられるサービスに大きな差はありません。

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加入費用(※)

全国宅地建物取引業保証協会(全宅)

はと

約155万円

不動産保証協会(全日)

うさぎ

約130万円

(※)2025年1月現在。東京本部の場合。キャンペーン割引などを除く

出典:(公社)東京都宅地建物取引業協会(公社)全日本不動産協会・不動産保証協会東京都本部「入会金について」

詳しい加入費用は各都道府県やキャンペーン内容等によって異なるため、加入予定の地域本部に問い合わせてみましょう。

また、保証協会は会員向けに豊富な研修やセミナーを提供しており、実務知識の習得やスキルアップに活用できます。

さらに、業界動向や法改正情報なども随時提供されるため、経営面でのサポートも期待できます。

特に開業間もない事業者にとっては、知識やノウハウを補完できる貴重な機会となるでしょう。

保証協会については、以下の記事でも詳しく解説しています。

不動産売買仲介の開業を成功させるための3つのポイント

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不動産売買仲介業を開業した後、いかに早く経営を軌道に乗せるかが重要な課題となります。

ここでは、開業後の成功に欠かせない3つのポイントについて詳しく解説します。

  • 効果的な集客方法の確立
  • 十分な運用資金の確保
  • 業務効率化の実現

これらのポイントを押さえることで、開業後の安定した経営基盤の構築を目指せるでしょう。

集客方法を学んでおく

不動産売買仲介業において、集客力は事業成功の鍵になります。

不動産仲介に限らずですが、顧客を集められないと、そもそもビジネスとして成り立ちません。

特に開業直後は知名度も実績もないため集客が困難であり、意外にも、会社員時代に優秀な営業成績を収めていた人が、独立後に集客で苦戦するケースは少なくありません。

開業してから予想以上に集客に苦戦し、「こんなはずではなかった!」とならないように、開業前の早い段階から集客戦略を検討し準備を進めることが大切です。

具体的な集客方法は、以下の通りです。

  • HP集客
  • SNS集客
  • ポータルサイト集客
  • チラシのポスティング
  • 飛び込み営業 など

それぞれの特徴や費用対効果を事前に学び、自社の強みを活かせる集客戦略を練ることが、開業後の成功につながります。

以下の記事では、不動産業で効果的な集客方法について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

開業後の運用資金も十分に準備しておく

開業時に必要な初期投資に加えて、運転資金の準備も重要です。

売買仲介は契約から決済までに約1か月かかり、その間の経費支払いに充てる資金が必要となります。

安定した経営のためには、最低でも3か月分の運転資金を確保しておきましょう。

毎月必要となる費用項目は、以下の通りです。

  • 事務所の賃料
  • 光熱費
  • 通信費
  • リース料
  • 人件費

立地条件や規模にもよりますが、3か月分の運転資金として60万円から200万円程度を見込んでおく必要があります。

資金不足による経営破綻を防ぐため、余裕を持った資金計画を立てましょう。

ランニングコストを抑えながら安定した反響を得るためのポイントを以下の記事で解説しているので、合わせて確認してみてください。

業務効率化を意識する

不動産売買仲介業には、物件情報の入力や書類作成など、多くの事務作業が付随します。

これらの業務を効率的に処理することで、より多くの時間を営業活動に充てることができ、売上・利益の拡大につながります。

特に開業直後は人員も限られているため、ITツールや自動化システムを活用した業務効率化が有効です。

物件情報の一括登録や自動更新機能を持つシステムを導入することで、事務作業の負担を大幅に軽減できます。

投資対効果を考慮しながら、適切なツールを選定することが重要です。

不動産業務を効率化するメリットに関して、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

不動産売買仲介の業務効率化なら(株)iimon「速いもんシリーズ」がおすすめ!

速いもんシリーズ

不動産業務の効率化なら、 (株)iimonの「速いもんシリーズ」がおすすめです。

(株)iimonの「速いもんシリーズ」は、物件情報の収集・入力・追客などの不動産仲介業務を効率化してくれます。

たとえば不動産ポータルサイトへの物件登録作業を、最短2クリックで完結できる「入力速いもん」。

通常不動産ポータルサイトへの物件登録作業は1件あたり20分程度かかりますが、1件あたり5分程度で完結できるんです。

(株)iimonの「速いもんシリーズ」には、そのほかにも豊富なラインナップがあります。

サービス名

特徴

入力速いもん

不動産ポータルサイトへの入力作業を効率化

物出速いもん

賃貸物件の新着・更新情報の洗い出しを効率化

分析速いもん

ライバル会社の掲載状況を自動分析

変換速いもん

物件情報を1クリックでPDF・URL化

物元速いもん

賃貸物件情報の元付会社を簡単に特定

物確速いもん

賃貸物件の募集状況をまとめて確認

見積速いもん

見積書をワンクリックで瞬時に作成

判定速いもん

入力間違い╱他社募集╱条件判定を1クリックで判定

自社に必要な機能だけを自由に組み合わせられるため、最小限のコストで自社に合った業務効率化が可能。

不動産売買仲介での開業を考えている人には、 「売買入力速いもん」と「売買物確速いもん」が特におすすめです。

それぞれの特徴を解説します。

集客業務のサポートなら「売買入力速いもん」

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売買入力速いもんは、業界初の一覧・詳細ページCSV化機能を備えた物件情報入力システムです。

特筆すべきは、レインズで実現できなくなった物件情報のCSV化機能を提供している点です。

具体的には、以下のような特徴があります。

  • 業者間流通サイトからの情報を1クリックでCSV化
  • 詳細ページ情報の一括CSV化による効率的な物件登録
  • 画像データの簡単取得(掲載不可物件も対応)
  • 会員登録情報の充実化に活用可能
  • 物件確認作業の効率化

この機能により、従来の手作業による入力と比べて大幅な時間短縮が可能となり、より多くの物件情報を効率的に掲載できます。

業者間流通サイトの情報を最大限に活用でき、単なる物件掲載だけでなく、顧客管理や追客活動にも役立ちます。

レインズの物件情報をCSV化してダウンロードする方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

掲載物件の確認なら「売買物確速いもん」

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売買物確速いもん」は、物件情報の自動照合を実現するツールです。

業者間流通サイトやポータルサイトの最新情報と自社の登録物件を自動で照合し、価格変更や販売終了などの状態を即座に確認できます。

具体的には、以下のような特徴があります。

  • 業者間流通サイトの最新情報と自社登録物件の自動照合
  • 各ポータルサイトの最新情報との自動照合機能
  • ワンクリックで物件の金額変更を自動判別
  • 1物件ごとの個別確認と一括確認に対応

従来の手作業による確認では見落としがちだった金額変更にも素早く対応でき、他社への反響流出を防ぐことが可能です。

また、操作が非常に簡単で、コンバーターの登録物件一覧画面から「物確速いもん」をクリックするだけで、1物件ごとの確認から一括確認まで、必要に応じた確認方法を選択できます。

これにより、販売終了物件の誤掲載を防ぎ、違約金や免許取消のリスクを回避しながら、顧客からの信頼維持にもつながります。

【導入事例】物件掲載にかかる工数削減と反響数増加を実現!

横浜市内の主要駅を拠点とする株式会社Eは、2021年の指定流通機構改修によってCSVデータ出力機能が利用できなくなり、物件掲載数が3分の1まで減少する課題に直面していました。

お客様からホームページの掲載数の少なさを指摘される状況となり、会社の信頼性にも影響が出始めていました。

この課題を解決するため、同社は売買入力速いもんを導入。その結果、以下の効果が得られました。

  • 物件掲載にかかる工数が従来の約10分の1に削減
  • 日々の新着物件情報を漏れなく掲載
  • 数百件規模のデータの取得・登録を1日で実現
  • 他業務の合間を活用した効率的な入力作業を実現
  • 掲載物件数の増加に伴う反響数の回復

特に同社では、ポータルサイトからの問い合わせ前に顧客が各社のホームページを比較検討する傾向があることを重視しています。

売買入力速いもんの導入により、取扱物件数の充実を実現し、地域No.1の信頼獲得に向けた基盤を構築しています。

出典:(株)iimon お客様の声

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不動産開業パック

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限られたリソースのなかで、多くの反響や成約を得たい・業務効率化を図りたいと考えている方は、お得な期間中にぜひご確認ください。

まとめ

不動産売買仲介業の開業には、宅地建物取引士の資格取得をはじめ、さまざまな準備が必要です。

特に重要なのは、十分な開業資金の確保と効果的な集客戦略の構築、そして業務効率化の実現です。

これらの要素を事前に整えることで、開業後の安定した経営基盤を築くことができます。

開業後の経営を成功に導くためには、人的リソースの効率的な活用が鍵となります。

特に人手の限られる開業直後は、「速いもんシリーズ」のような業務効率化ツールの活用が効果的です。

物件情報の登録や管理、顧客対応など、多岐にわたる業務を効率化することで、より多くの時間を営業活動に充てられます。

適切な準備と効率的な業務運営により、不動産売買仲介業での成功を実現しましょう。

authorこの記事を書いた人
iimon 編集部

iimon 編集部