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大阪府で不動産会社を開業する際の4ステップ|開業を成功させるポイントも解説

更新日:2025.09.23

独立開業

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「大阪府で不動産会社を開業するにはどうしたら良いのだろうか」

「大阪府はどのような不動産需要があるのだろうか」

このような疑問をお持ちではないでしょうか。

大阪府は天下の台所として古くから栄えた街で、令和7(2025)年8月時点で人口(※)は約877万人にもおよびます。

関西地方の中心としてさまざまな不動産需要があり、不動産会社を開業するうえでも魅力的なエリアです。

大阪府で不動産会社を開業する際は、エリアの特徴や開業の流れについて把握しておきましょう。

この記事では、おもに以下の内容を解説していきます。

  • 大阪府のエリアの特徴について
  • 大阪府の宅地建物取引業者数
  • 大阪府で不動産会社の開業に必要な4ステップ
  • 大阪で不動産会社を開業する際のポイント
  • 大阪で勢いのある賃貸不動産会社ランキング5選

この記事を読むと、大阪府で不動産会社を開業する際の具体的な道筋がわかり、スムーズに業務を始められますよ。

(※)出典:大阪府|毎月推計人口

【大阪府】エリアの特徴

大阪2

まずは、大阪府のエリアの特徴について以下に分けて解説します。

  • 北部エリア(吹田市・豊中市・箕面市など)
  • 中心部エリア(大阪市北区・中央区など)
  • 東部エリア(東大阪市・八尾市など)
  • 南部エリア(堺市・岸和田市など)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

北部エリア(吹田市・豊中市・箕面市など)

北部エリア(吹田市・豊中市・箕面市など)は、大阪大学や関西大学などの教育機関が充実しており、ファミリー層からの人気が高い地域です。

大阪市内へのアクセスも良く、高級住宅地も多いことなどから富裕層の需要も見込めます。

なお、日経BP総合研究所の「「住みよい街」TOP50自治体は、どこが評価されたのか」によると、吹田市が全国第11位という結果でした。

総合評価を確認すると「子育て」「医療・介護」「生活インフラ」「街の活力」で高い評価を得ていることがわかります。

この結果から、北部エリアは子育て世帯や高齢者層にも住みやすい街であると考えられ、今後さらなる不動産需要が期待できるといえるでしょう。

※出典:日経BP総合研究所|「住みよい街」TOP50自治体は、どこが評価されたのか

不動産会社が狙うターゲット層

北部エリアでは、マンション需要や中古物件の流通も活発であるため、学生やファミリー層を狙うと良いでしょう。

教育熱心な世帯も多く、学区を重視した物件紹介が重要です。

なお、富裕層向けに売買仲介の事業展開を行うのもひとつの選択肢です。

中心部エリア(大阪市北区・中央区など)

梅田や難波、天王寺がある中心部エリアは、オフィス需要が高く、商業施設も充実しています

日中は人通りが多く、インバウンド需要も高いため、活気に満ちあふれています。

大阪市内における2025年の地価公示上昇率のトップは、難波エリアの商業地で22.6%上昇でした。

※参考:大阪府|令和7年地価公示結果について(P.7)

不動産会社が狙うターゲット層

中心部エリアではオフィス需要が高いため、事業用不動産の仲介に特化するのもおすすめです。

うめきた地区の再開発にともなう不動産投資需要も見込まれるため、収益物件の売買仲介も有望な事業といえます。

東部エリア(東大阪市・八尾市など)

東部エリアは、中小企業の工場や倉庫が多い地域です。

とくに東大阪市は、「モノづくりのまち」として生活用品から最先端技術まで扱う企業が集積している全国有数の場所です。

近鉄沿線には住宅地も広がり、比較的手頃な価格帯の物件が多く流通しています。

また、近畿大学といった教育機関もあり、暮らしやすい環境が整っています。

不動産会社が狙うターゲット層

東部エリアでは、中小企業をターゲットにして工場や倉庫といった事業用不動産を扱うのがおすすめです。

学生や単身者をターゲットに、賃貸物件の仲介なども需要があるでしょう。

南部エリア(堺市・岸和田市など)

堺市・岸和田市などの南部エリアは、ファミリー向け物件の需要が高く、新規分譲が活発に行われています。

泉北ニュータウンをはじめとする大規模団地の世代交代期を迎えており、中古住宅の流通活性化が期待されます

臨海部では物流施設の需要も高いです。

関西国際空港へのアクセスの良さから、インバウンド関連の不動産需要も見込めます。

不動産会社が狙うターゲット層

南部エリアでは、単身者からファミリー層まで、幅広い層をターゲットにできます

また、岸和田市などでは急速に高齢化が進んでいる(※)ため、相続対策を考える高齢者層向けに、不動産活用のコンサルティングサービスを行う方法もあります。

このように、大阪府内のエリアの特徴やターゲット層を踏まえたうえで、自社の強みを活かせるエリアと業態を選択し、段階的に事業領域を拡大していくことが望ましいでしょう。

(※)岸和田市高齢者福祉計画 第8期介護保険事業計画 令和3(2021)年度~5(2023)年度

大阪府の宅地建物取引業者数

不動産会社

国土交通省の「宅地建物取引業者数の推移」によると、大阪府に本店がある宅地建物取引業者数は、2023年度末時点で14,410(法人12,943・個人1,467)にもおよび、東京に次いで2番目に多いです。

しかし、同調査では2023年度に369の業者が廃業しています。

大阪府で不動産会社を開業する際は、上記内容を踏まえてエリアとターゲットを定め、他社との差別化を図ることが重要です。

※出典:国土交通省|宅地建物取引業者数の推移

大阪府で不動産会社の開業に必要な4ステップ

独立

大阪府で不動産会社の開業に必要な4ステップを以下の順に解説します。

  • ステップ1:事務所を設立する
  • ステップ2:専任の宅地建物取引士を設置する
  • ステップ3:大阪府に宅地建物取引業免許の新規申請を行う
  • ステップ4:営業保証金の供託または弁済業務保証金分担金を納付する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ステップ1: 事務所を設立する

不動産会社を開業するには、まず事務所を確保する必要があるため、活動拠点のエリアで予算に合う事務所を探しましょう。

なお、事務所は継続的に業務を行えて、他業者や個人の生活部分から独立している必要があります

たとえば、オフィスや店舗の仲介をメインに取り扱う場合、梅田や難波など中心部に行きやすい場所に事務所を確保すると良いでしょう。

学生や単身者などをターゲットにする場合は、大学周辺や駅前の人通りの多い場所に事務所を構えるのがポイントです。

※参考:大阪府|事務所の要件(注意事項)

ステップ2:専任の宅地建物取引士を設置する

不動産会社を開業する際は、従業員5人に1人以上の割合で、専任の宅地建物取引士を設置しなければなりません

開業する本人が宅地建物取引士であることが望ましいですが、もし資格がなければ資格を持った従業員を雇う必要があります。

※参考:大阪府|専任の宅地建物取引士

ステップ3:大阪府に宅地建物取引業免許の新規申請を行う

事務所と専任の宅地建物取引士を設置できれば、大阪府に宅地建物取引業免許申請書を提出します。

大阪府の場合、申請先は以下のとおりです。

受付場所

大阪府建築振興課 宅建業免許申請受付窓口

所在地

〒559-8555

大阪市住之江区南港北1丁目14-16 大阪府咲洲庁舎2階

受付時間

月曜日から金曜日(祝日及び年末年始を除く)

午前9時30分から午後5時

公式HP

https://www.pref.osaka.lg.jp/o130200/kenshin/takken_madoguchi/index.html

審査には5週間程度かかり、知事免許の場合は申請手数料33,000円が必要です。

※参考:大阪府 宅建業免許の申請等についてよくあるお問い合わせ(その1)

ステップ4:営業保証金の供託または弁済業務保証金分担金を納付する

宅地建物取引業免許申請の審査に通ると、次は供託手続きが必要です。

供託手続きは、以下のいずれかの方法があります。

  • 営業保証金を供託所に供託する
  • 保証協会に加入して弁済業務保証金分担金を納付する

営業保証金とは、不動産会社が営業を開始する前に、供託所に供託する資金のことです。

本店で1,000万円、支店ごとに500万円を供託する必要があります。

資金の準備が難しければ保証協会に加入して、本店60万円、支店ごとに30万円の弁済業務保証金分担金を納付すれば問題ありません。

なお、大阪府の場合、保証協会は以下の2団体あり、どちらか一方にしか加入できません。

供託が完了したら、大阪府知事あてに所定の届出を行い、免許証の交付を受けて初めて宅建業の営業を始められます。 

なお、不動産開業の手順や失敗しないためのポイントについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

https://iimon.co.jp/column/real-estate-Opening-of-business

大阪府で不動産会社を開業する際のポイント

大阪府は不動産需要が高い魅力的なエリアである一方、多くの競合が存在し、開業には綿密な準備と戦略が不可欠です。

独立開業を成功させるためには、市場の特性を理解するだけではなく、開業する際のリスクを事前に把握し、どのように集客し競合と差別化を図るのかを考えておくことが重要なのです。

ここでは、大阪府で不動産会社を開業するにあたり、とくに注意すべき資金面と競争戦略について解説します。

これらのポイントを押さえ、着実に事業をスタートさせましょう。

開業資金・運転資金に関するリスク管理を行う

不動産会社の開業には、以下のようなまとまった初期費用が必要です。

  • 事務所の賃貸契約費用
  • 内装工事費
  • 宅建業免許申請費用
  • 営業保証金(または弁済業務保証金分担金)

さらに、事業が軌道に乗るまでの数か月間の運転資金(家賃・人件費・広告宣伝費・ITツール利用料・通信費など)を確保しておくことが不可欠です。

資金計画が甘いと、想定外の出費や反響獲得の遅れにより資金ショートに陥るリスクが高まります。

たとえ順調に売買契約の仲介ができたとしても、決済を済ませるまでは安心できません。

決済直前になり、さまざまな理由で契約が白紙解約になり、得られるはずだった仲介手数料が入らない可能性もあります。

開業資金は綿密な事業計画に基づいて算出し、金融機関からの融資(日本政策金融公庫など)や各種補助金・助成金の活用も視野に入れましょう。

また、予備費として緊急時の資金を確保し、余裕を持った資金繰りを行うことが、安定した経営の第一歩となります。

▼不動産開業で使える4つの助成金を紹介!

https://iimon.co.jp/column/real-estate-opening-of-business-subsidy

競合が多い市場で生き残るための戦略を考える

大阪府は宅地建物取引業者数が全国でも有数の多さを誇り、競争が激しい市場です。

このなかで新規開業した不動産会社が成功するためには、明確な差別化戦略が不可欠となります。

単に物件を仲介するだけでなく、「なぜ自社を選ぶのか」という顧客に訴求できる強みを確立しましょう。

たとえば、

  • 特定のエリアに特化した地域密着型のきめ細やかなサービスを提供
  • 単身者、ファミリー層、富裕層、外国人など特定のターゲット層に絞り込んだ専門性の高いサービスを展開
  • ITツールを積極的に導入して業務効率化を図り、顧客対応の質を高める

などの対応が有効です。

競合との比較分析を行い、自社の独自の価値を明確にすることで、激戦区である大阪市場での生き残り、そして成長の道筋が見えてくるでしょう。

大阪府で勢いのある賃貸不動産会社ランキング5選

大阪 家賃

ここからは、大阪府の賃貸不動産会社を5つ紹介します。

ランキングは「大阪府に本社」がある賃貸を取り扱う不動産会社で、「全国での店舗数」が多い順に並べています。(2025年9月時点、自社調べ)

ランキング

会社名

全国店舗数

大阪府内店舗数

1位

シャーメゾンショップ(積水ハウス不動産関西株式会社)

3,000

128

2位

賃貸住宅サービス(株式会社グラート)

108

58

3位

LAKIA不動産(株式会社LAKIA COMPANY)

11

11

4位

AFLO(株式会社アフロ) 

9

9

5位

ゼロ賃貸(株式会社北都)

2

1

大阪府の賃貸不動産会社に関しては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

https://iimon.co.jp/column/Osaka-rental-real-estate-ranking

大阪府で不動産会社を開業するなら業務効率化ツール「速いもんシリーズ」の導入がおすすめ

データ

不動産会社を開業して営業に注力するには、不動産業務を効率化できるシステムやITツールを導入すると良いでしょう。

そこでおすすめしたいのが、不動産の業務効率化に特化した(株)iimonの「速いもんシリーズ」

物件情報の収集や管理、元付会社の特定といった手間がかかる業務を効率化できます

サービス名

特徴

入力速いもん

不動産ポータルサイトへの入力作業を効率化

物出速いもん

賃貸物件の新着・更新情報の洗い出しを効率化

分析速いもん

ライバル会社の掲載状況を自動分析

変換速いもん

物件情報を1クリックでPDF・URL化

物元速いもん

賃貸物件情報の元付会社を簡単に特定

物確速いもん

賃貸物件の募集状況をまとめて確認

検索速いもん

1サイトで複数サイトの物件検索が可能

見積速いもん

見積書をワンクリックで瞬時に作成

判定速いもん

入力間違い╱他社募集╱条件判定を1クリックで判定

物上速いもん

一般媒介物件を自動で抽出しリストを瞬時に作成

独立開業後で、人員や予算などに余裕がない不動産会社には、お得な「開業パック」もおすすめです。

【導入事例】反響数が昨対で110〜130%・物件登録数は2倍近くに

大阪府茨木市で賃貸管理業を営む株式会社エストコーポレーションは、以下の課題を抱えていました。

  • 新着出しが週1回しかできなかった
  • エリア拡大により、新規物件の登録に時間がかかる

しかし、「入力速いもん」と「物出速いもん」を導入して、以下のような効果がありました。

  • 新着出しが毎日できるようになった
  • 条件変更の物件を掲載することで、反響数が昨対で110〜130%になった
  • 営業面でも新着物件や条件変更の物件を紹介できるようになった
  • 1件あたりの作業時間が短縮され、登録数が従来の2倍になった

速いもんシリーズの導入によって作業効率が上がり、今後は新規店舗の出店やさらなる反響数の増加に向けて取り組んでいます。

出典:(株)iimon お客様の声

まとめ

大阪府はエリアによって特徴が異なるため、不動産会社を開業する際は活動拠点のエリアとターゲット層を定め、営業していく必要があります

大阪府で不動産会社を開業するには、以下のステップを押さえておきましょう。

  • ステップ1:事務所を設立する
  • ステップ2:専任の宅地建物取引士を設置する
  • ステップ3:大阪府に宅地建物取引業免許の新規申請を行う
  • ステップ4:営業保証金または弁済業務保証金分担金を供託する

不動産会社を開業して勢いをつけたい方は、不動産業務を効率化できる(株)iimonの「速いもんシリーズ」の導入がおすすめです。

業務効率化によって多くの顧客や反響を獲得し、不動産経営を軌道に乗せましょう。

authorこの記事を書いた人
iimon 編集部

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