「不動産の物上げを行うのに、一般媒介契約の物件を狙うのがおすすめと聞いたが具体的にどうすればいいのか?」このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
物上げは不動産を安く仕入れて高く売る(貸す)ことで、利益を得るビジネスモデルです。
物上げを効果的に行えると、売上を拡大しやすくなるため、不動産仲介業を行っている方にはとくにおすすめです。
本記事では、
- 不動産の物上げの概要
- 物上げ業者が行う主な集客方法
などを詳しく解説します。
一般媒介契約の物件を狙う方法と注意点も詳しく解説しているので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
目次
不動産の物上げとは?

不動産の物上げとは、不動産の業界用語で土地や建物を仕入れて売物件にすることです。
具体的には、以下のようなケースが挙げられます。
- 不動産所有者から売却を依頼され仲介手数料を利益として得る
- 物件を安く仕入れてリノベーションを行い価値を高めて再販する
- 相続で得た空き家や老朽化した一軒家の売却希望者から紹介を受け販売する
不動産の物上げの大きな魅力は、利益率の高さです。
仕入価格と売却額の差額がそのまま利益となるため、安く仕入れて高く売れば、その分だけ利益は大きくなります。
また、物上げは売買だけでなく賃貸でも行われます。
賃貸における物上げの一例としては、賃貸オーナーにアプローチして
- 空き部屋の客付けを任せてもらう
- 所有物件の管理を任せてもらう
といったケースが一般的です。
https://iimon.co.jp/column/how-to-raise
不動産の物上げ業者が行う主な集客方法

不動産の物上げを成功させるためには、効果的な集客方法が欠かせません。
物件所有者に接触するための手法として、以下のやり方が挙げられます。
- ダイレクトメール
- チラシのポスティング
- イベントや無料相談会の開催
- 飛び込み営業
- 紹介営業
- 一般媒介契約の物件を探す
それぞれの特徴とメリットを詳しく解説します。
ダイレクトメール
ダイレクトメールはターゲットとなる相手や物件を決めて送付し、反響によってリードを獲得する方法です。
特定のターゲットに直接送ることで、不動産所有者の目に留まりやすくなるメリットがあります。
とくに年配の方が住む物件の場合、相続や住み替えで売却を検討しているケースが多く、物上げにつながる可能性が高まります。
ただし、不動産会社からの突然のダイレクトメールは開かずに捨てられる可能性も高いため、送付する際の工夫が必要です。
たとえば封筒を目立つ色にすることで、興味を示してもらいやすく、開けてもらう確立も高まるでしょう。
効果的なダイレクトメール送付のためには、法務局で登記簿謄本を取得して所有者や相続情報を調べたり、エリア調査を行ったりしてターゲット情報を入手するのが一般的です。
賃貸物件の物上げでは、「貸テナント」や「入居者募集中」の看板がある際に謄本を取得し、オーナーにダイレクトメールを郵送する方法も有効です。
チラシのポスティング
チラシのポスティングは、建物の売却または賃貸物件の入居者募集や管理を任せてもらえないかと、広告を配布する方法です。
特定のターゲットではなく、地図で決めたエリアに広く配布することが特徴です。
必要な情報や成功事例などを掲載しておくことで、チラシを見た人からの連絡が期待できます。
効果的なデザインと情報提供が、ポスティングにおける重要なポイントです。
https://iimon.co.jp/column/real-estate-posting-response-rate
https://iimon.co.jp/column/Real-estate-flyer
イベントや無料相談会を開催する
ショッピングモールや町内会のイベントなどで、空き家・相続・不動産売却・賃貸管理などの無料相談会を開催する方法も効果的です。
土日祝日に会社の駐車スペースにテントを出して、無料相談会を行うケースもあります。
フードワゴンなどを用意し、事前にチラシを配布しておくことで集客しやすくなるでしょう。
モールや町内会、駅前などであれば不特定多数の人の目に留まる可能性が高く、顕在層だけでなく潜在層にもリーチできる利点があります。
また、無料査定サービスを提供することで、顧客側も相談しやすくなります。
無料相談会に参加してくれた人は建物の売却や貸出に対して関心が高いため、商談への移行が期待できるでしょう。
飛び込み営業
飛び込み営業は、所有者の個人宅や不動産業者にアポイントなしで訪問し、売物件や貸物件の情報を収集する手法です。
ただし、むやみに訪問を繰り返しても成果が上がる見込みは低いため、事前に下調べをして情報をもっていそうなターゲットを絞ることが大切です。
とくに相続案件の場合は、家族への配慮が求められます。
飛び込み営業を行う際は、事前に物件所有者の情報を調べるとともに日頃から挨拶回りや交流を図り、信頼関係を構築しておくことが重要です。
地道な関係づくりが将来的な物上げの機会につながる可能性があるので、無理なくコツコツ続けるのが成功の鍵です。
紹介営業
過去の顧客や取引先の不動産会社、弁護士や税理士などから、売却を検討しているお客様や賃貸物件オーナーを紹介してもらう方法もあります。
紹介料を支払うケースもありますが、売却または貸出の意向をもつお客様であることが前提のため、物上げ業者にとっては紹介を受けるだけで成果につながる可能性が高いです。
信頼できる協力者からの紹介は成約率が高く、非常に有益な集客方法といえます。
良好な関係を維持するためには、定期的な交流も大切にしながら、定期的に情報交換をしてお互いにwin-winの関係性を築くことが大切です。
一般媒介契約の物件を探す
物上げの方法として、不動産ポータルサイトやレインズに掲載されている物件を狙う方法もあります。
とくに狙い目は「一般媒介契約」になっている物件です。
一般媒介の場合、買い手や借り手はさまざまな不動産会社に依頼している可能性が高く、売りたいけど売れていないケースが少なくありません。
長期間売れていない物件は、物上げにおいて狙い目であり、交渉次第で値引きしてもらえる可能性も高いでしょう。
飛び込み営業と同じで、不動産ポータルサイトやレインズを通して、物件情報の更新がないか定期的にチェックすることが大切です。
https://iimon.co.jp/column/real-estate-how-to-attract-customers
不動産の物上げで一般媒介契約の物件を狙う際の注意点

一般媒介契約の物件は、物上げの有力なターゲットになりますが、以下のような注意点があります。
- 物件調査をしっかり行う
- 近隣物件の相場感を調査しておく
それぞれ詳しく解説します。
物件調査をしっかり行う
一般媒介契約で長期間にわたって売れていない物件は、不動産自体に何らかの問題を抱えている可能性があります。
そのため仕入れても問題ない物件かを詳しく調査することが重要です。
とくに重要なのは、法的な制限や建築条件などの調査です。
役所調査に加えて、媒介している業者や売主に直接ヒアリングすることで、表面化していない問題点を把握できる場合があります。
手頃に仕入れられるのはいいものの、よくよく調べたら家が建てられなかったり、地盤がゆるく造成工事に多額のお金がかかったりするケースも珍しくありません。
また、建物の老朽化や設備の状態、周辺環境の変化なども確認しておくべきでしょう。
事前の徹底した調査がのちのトラブル回避につながります。
近隣物件の相場感を調査しておく
一般媒介物件のなかには、短期で売る気のないケースもあります。
そのため、周辺相場よりも高値で購入したい相手を待っているケースもあるのです。
適切な価格設定のためには、近隣の類似物件の成約事例を複数集めて分析することが欠かせません。
ただし、仕入れるのが目的になる物上げでは、相場よりも高値で購入してしまうと、結果的に利益が残らないという本末転倒の状況になる可能性もあります。
失敗を防ぐためには、市場動向や将来的な価格変動の予測も含めた総合的な判断が必要になるでしょう。
価格交渉の根拠となる客観的なデータを用意しておくことも重要です。
不動産の物上げ業務を効率化するなら(株)iimonの「速いもんシリーズ」がおすすめ!

不動産の物上げ業務を効率化するなら、(株)iimonが提供する「速いもんシリーズ」の活用がおすすめです。
このシステムは、物件情報の収集・管理から顧客対応まで、不動産業者が行っている幅広い業務を効率化できるのが特徴です。
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不動産ポータルサイトへの入力作業を効率化 | |
賃貸物件の新着・更新情報の確認を効率化 | |
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物件情報を1クリックでPDF・URL化 | |
賃貸物件情報の元付会社を簡単に特定 | |
売買・賃貸物件の募集状況をまとめて確認・物件確認を効率化 | |
1サイトで複数サイトの物件検索が可能 | |
見積書をワンクリックで瞬時に作成 | |
入力間違い╱他社募集╱条件判定を1クリックで判定 |
自社の業務に合わせて必要な機能だけを自由に組み合わせられるため、コスパの高さも魅力的です。
なかでも「入力速いもん」は、業務効率化を進めるために役立つおすすめツールです。
【導入事例】入力速いもんの導入で物件掲載とスピードが3倍にアップ!
東京都千代田区を中心に賃貸仲介業を営む株式会社チアエステートは、開業間もない時期に「入力速いもん」と「変換速いもん」を導入しました。
当時は既存のお客様がおらず、ネットでの集客を主に考えていましたが、従業員が入力作業に不慣れで時間がかかっていました。
しかし「入力速いもん」の導入により、
- 物件掲載のスピードと数が約3倍にアップ
- 操作が簡単で一度のレクチャーで従業員が自走できるようになった
- サービスの定着率も高まった
速いもんシリーズは、シンプルな操作性と明確な効果で、とくに新規開業不動産会社の業務基盤構築に大きく貢献しています。
まとめ
不動産の物上げとは、不動産を仕入れて売物件や管理物件にする業界用語です。
仲介手数料を得るケースや、リノベーションして価値を高めて再販するなどさまざまな形があり、適切に行えば高い利益率が期待できます。
物上げの集客方法は、以下の通りです。
- ダイレクトメール
- チラシのポスティング
- 無料相談会の開催
- 飛び込み営業
- 紹介営業
- 一般媒介契約物件の探索
どの方法も一度や二度で急に効果が出るものではないので、コツコツ続ける必要があります。
一般媒介契約の物件を狙う際は、物件調査と相場感の把握が重要になります。
長期間売れていない物件には何らかの問題がある可能性があるため、徹底した調査が欠かせません。
不動産の物上げ業務は地道な作業ですので、日々の業務をいかに効率化して時間を捻出するかも重要です。
そこでおすすめなのが(株)iimonが提供している「速いもんシリーズ」。
不動産業務の効率化で悩んでいる方は、ぜひ導入してみてください。

iimon 編集部