「不動産業の顧客管理がうまくいかない…」
「エクセルで効率的に管理する方法はないか?」
「顧客情報の整理に時間がかかりすぎて営業に集中できない」
上記のように悩んでいるのではないでしょうか。
顧客管理システムの導入にはコストがかかるため、まずは身近なツールで効率化を図りたいですよね。
実際にエクセルを活用すれば、低コストで効果的な顧客管理ができるようになります。
エクセルでの顧客管理には適切な手順と運用ルールがあり、正しく実践すれば営業効率の向上も期待できるのです。
そこでこの記事では、以下の内容を解説していきます。
- 不動産業の顧客管理をエクセルで始める5つの手順
- エクセル顧客管理のメリット・デメリット
- 顧客管理の効果を最大化するツールの活用法
この記事を読むと、エクセルを使った効率的な顧客管理ができるようになり、業務の効率化も推進できます。
目次
不動産業の顧客管理をエクセルで始める5つの手順

不動産業の顧客管理をエクセルで始める手順としては、大きく分けて以下の5つのステップに分けられます。
- 管理すべき項目の決定と設定
- データ入力ルールの統一化
- エクセルテンプレートの作成
- テーブル機能によるデータベース化
- 運用ルールの策定
順番に見ていきましょう。
ステップ1:管理すべき項目の決定と設定
不動産業の顧客管理では、売買と賃貸で必要な情報が異なるため、例として以下のように業態に応じた項目設定が重要です。
業態 | 項目 |
賃貸 | ・希望エリア ・予算 ・入居時期 ・間取り希望 |
売買 | ・現在の住所 ・予算 ・入居希望日 ・ペットの有無 |
また基本項目として、以下は必須です。
- 顧客番号
- 氏名
- 電話番号
- メールアドレス
あわせて、
- 問い合わせ経路
- 担当者名
- 対応履歴
- 検討度
- 優先度
などを設定すると、営業活動の効率化につながります。
さらに「最終連絡日」「次回アクション予定日」を設けると、適切なタイミングでの追客ができるでしょう。
項目数が多すぎると入力負担が増えるため、まずは必要最小限から始めて、運用しながら調整することをおすすめします。
ステップ2:データ入力ルールの統一化
複数の営業担当者が同じエクセルファイルを使用する場合、入力ルールを統一しましょう。
たとえば、
- 住所の表記方法は「都道府県から記載」
- 電話番号は「ハイフンなし」
などと決めると、並び替えや検索がスムーズになったり、検索時の混乱を防げます。
入力ルールは文書化して、チーム全体で共有するとよいでしょう。
これらのルールを決めることで、のちの分析作業や引き継ぎがスムーズになり、顧客情報を会社の資産として蓄積できます。
ステップ3:エクセルテンプレートの作成
効率的な顧客管理を実現するには、使いやすいテンプレートの作成が欠かせません。
1行目には項目名を配置し、2行目以降に顧客データを1件ずつ入力する形式が基本です。
列の幅は項目の文字数に応じて調整し、見やすさを重視した設計にします。
不動産業界では顧客情報が多岐にわたるため、画面をスクロールしても項目名が見えるよう「ウィンドウ枠の固定」機能を活用しましょう。
また、条件付き書式を設定して検討度の高い顧客を色分け表示すると、優先すべき顧客が一目でわかります。
くわえてフォーム機能を活用すれば、入力ミスを減らしながら効率的にデータ登録できます。
テンプレートは一度作成すれば継続して使用できるため、初期設計に時間をかけて長期的な効率化を目指しましょう。
ステップ4:テーブル機能によるデータベース化
エクセルで作成した顧客リストをより活用するために、テーブル機能を使ってデータベース化しましょう。
テーブル機能を使うと、単純な表が検索や分析が可能なデータベースになります。
まず作成した顧客リストの範囲を選択し、「挿入」タブから「テーブル」を選択してテーブル化を行いましょう。
テーブル化が完了すると、各列の見出し部分に自動的に「フィルターボタン」が追加されるため、すぐに絞り込み検索が可能になります。
このフィルター機能を活用すれば、「希望エリアが渋谷区」「予算が5,000万円以上」などといった条件で顧客を抽出できます。
さらに複数の条件を組み合わせることで「渋谷区希望かつ、予算5,000万円以上かつ、検討度が高い」顧客だけを表示することも可能です。
ステップ5:運用ルールの策定
エクセルでの顧客管理を成功させるには、チーム全体での運用ルール策定が重要です。
ファイルの保存場所や命名規則を統一し、全員がアクセスできる共有フォルダに配置しましょう。
定期的なバックアップの頻度や責任者を決めて、データ紛失のリスクを最小限に抑えます。
更新のタイミングも明確にし、「顧客対応後は即座に入力」「週1回の一括更新」など、運用しやすいルールを設定します。
複数人が同時編集すると入力ミスが発生するため、編集権限や時間を分けるなどの工夫が必要です。
また個人情報保護の観点から、アクセス権限の設定や情報の取り扱い方針もあわせて定めましょう。
これらの運用ルールを文書化し、新しいメンバーにも確実に伝承することで、長期間にわたって安定した顧客管理体制を構築できます。
不動産業の顧客管理をエクセルで行うメリット・デメリット

不動産業界でエクセルを使った顧客管理は、おもに中小企業が採用している手法です。
エクセルで顧客管理を行う前に、以下に示したメリットとデメリットを理解し、自社に適した選択をしましょう。
比較項目 | メリット | デメリット |
運用コスト | ・追加費用なしで始められる ・他業務との併用で費用対効果が高い | 大量データ処理時に動作速度低下で生産性が悪くなる |
操作性 | ・従業員がすでに操作に慣れている ・特別な研修が不要で導入ハードルが低い | ・一部関数や計算式の知識が必要 ・スマホ・タブレットからの入力が不便 |
データ管理 | ・自由な項目追加・カスタマイズが可能 ・一覧表示で情報を瞬時に把握できる | データが膨大だと検索・並び替えに時間がかかる |
作業性 | 小規模チームでの簡単な情報共有 | ・複数人での同時編集ができず順番待ちが発生 ・リアルタイムでの情報共有が困難 |
安全性 | ローカル保存でデータコントロールが可能 | ・手入力によるヒューマンエラーが頻発 ・誤削除・データ破損のリスクあり ・変更履歴の管理が困難 |
エクセルによる顧客管理の効果を最大化する「変換速いもん」

エクセルでの顧客管理は手軽に始められる反面、実際の営業活動では顧客への物件提案の資料作成に多くの時間がかかってしまいます。
そこで活用したいのが(株)iimonが提供している「変換速いもん」です。
変換速いもんは、不動産業の業務効率化を簡単に実現できる「速いもんシリーズ」のひとつです。
最大の特徴として、会社間流通サイトの物件情報を1クリックでPDF・URL化し、質の高い資料を瞬時に生成できる点があげられます。
「入力負担の軽減」「効率化」という観点から、変換速いもんはエクセル顧客管理の弱点を補完してくれるツールなのです。
URLの貼り付けだけで、
- 物件名
- 号室
- 写真
- 詳細情報
が自動記載されるため、手作業での資料作成時間を大幅削減できます。
【導入事例】追客用資料の作成を効率化!業務効率は2倍に!
ここからは、変換速いもんを導入した事例を見ていきましょう。
京王線笹塚駅周辺で不動産業を営む、株式会社ファーストキーでは以下のような課題を抱えている状況でした。
- メールの返信率が悪い
- 効率のよい追客の精度ができていない状態だった
- 追客業務に時間がかかり、対応数にも限界を感じていた
しかし変換速いもんの導入で、以下のように状況を改善しています。
- 簡単に質の高い資料を作れるようになった!
- 顧客からの返信率が上がって、内見数もUP!
- 追客できる件数が2倍になり、成約率もUP!
まとめ
不動産業における顧客管理は、エクセルを活用することで低コストかつ効率的に始められます。
手順としては、以下のとおり。
- 管理項目の決定
- データ入力ルールの統一
- 使いやすいテンプレート作成
- テーブル機能の活用
- 運用ルールの策定
またエクセル顧客管理には以下のようなメリット・デメリットがあるため、導入前の参考にしましょう。
メリット | デメリット |
導入コストが不要 | 大量データ処理時の動作低下 |
操作に慣れている従業員が多い | 複数人での同時編集不可 |
自由なカスタマイズが可能 | スマホからの入力が不便 |
ただし実際の営業活動では、顧客への物件提案資料作成に多くの時間を要するという課題も。
この問題を解決するのが(株)iimonが提供している「変換速いもん」で、会社間流通サイトの物件情報を1クリックでPDF・URL化し、質の高い資料を瞬時に生成できます。
エクセル管理と変換速いもんを組み合わせることで、より効果的な顧客管理が実現できるでしょう。
▼本格的なシステム導入も検討しているなら、こちらの記事もおすすめ
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iimon 編集部