レインズはAPIを使えない?不動産情報ライブラリの概要や業務効率化ツールも紹介

更新日:2025.09.23

業務効率化

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「レインズのAPIを使って不動産データを取得したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、レインズではAPIを公開していません。

不動産情報を提供しており、APIを実装している公的ツールとしては不動産情報ライブラリがあります。

そこで本記事では、

  • レインズの基本情報
  • 実際にAPI連携が可能な「不動産情報ライブラリ」

について詳しく解説します。

また、不動産業務の効率化に役立つデジタルツールもご紹介しますので、ぜひ最後まで読み進めてください。

そもそもレインズとは

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レインズ(REINS:Real Estate Information Network System)とは、適正な不動産流通の促進を目的に、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する不動産情報システムです。(※1)

全国の宅地建物取引業者が物件情報を登録しており、売買物件・賃貸物件の詳細情報・成約価格などが管理・共有されています。

レインズを利用できるのは宅建業者のみで、一般消費者は直接アクセスできません。

▼レインズとは?

https://iimon.co.jp/column/reins

▼レインズデータのCSV化ができない!その影響と対策は?

https://iimon.co.jp/column/reins-csv

(※1)出典:REINS TOWER「レインズとは?」

レインズを利用するメリット

レインズの利用により、不動産業者は多くのメリットが享受できます。

  • 最新の市場動向の把握
  • 適正な価格設定や査定業務の精度向上
  • 業務上の重要な判断材料として活用
  • 顧客への適切な情報提供

レインズを利用すると、全国の宅建業者が登録する豊富な物件情報にリアルタイムでアクセスできるため、最新の市場動向が把握できます。

また、過去の成約事例も登録されているため、適正な価格設定や査定業務の精度向上が図れるのです。

さらに、専任媒介契約・専属専任媒介契約の場合はレインズへの登録義務が定められているため、情報の網羅性や信頼性も担保されています。

そのため、業務上の重要な判断材料として活用できる点は大きなメリットです。

顧客に対しても、レインズデータを参照することで、スピーディーかつ適切な情報を提供できるでしょう。

▼レインズへの登録・更新義務について詳しい記事はこちら

https://iimon.co.jp/column/reins-update-timing

出典:REINS TOWER「レインズとは?」

レインズではAPIを公開していない

注意

現在、レインズはAPI(Application Programming Interface)を公開していません。

国土交通省によると、レインズに登録される情報には宅建業者が業務上知り得た秘密を含むため、慎重な取り扱いが必要とされています。(※2)

そのため、利用主体は宅建業者の会員に限定されており、データの二次利用も規約で禁止されています。(※3)

▼レインズのデータ二次利用は禁止?代替案はある?

https://iimon.co.jp/column/reins-scraping

(※2)出典:すみふの仲介 ステップ「国交省、レインズの二次利用禁止に見解」

(※3)出典:公益社団法人中部圏不動産流通機構「レインズ利用ガイドライン」令和7年1月1日改正版

APIが連携可能な不動産ツールは「不動産情報ライブラリ」

2024年4月から国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」は、API連携が可能です。

不動産情報ライブラリからは、

  • レインズのデータを個人特定できないように加工した情報
  • 地価公示
  • 防災情報

などの不動産関連データをAPI経由で取得できます。

無償で利用できるのも大きなポイントです。

不動産情報ライブラリの概要

不動産情報ライブラリ

画像出典:不動産情報ライブラリ(地図表示)

不動産情報ライブラリは、不動産取引に関するさまざまな情報を一元的に提供するWebGISシステムです。

具体的には、

  • 価格情報・周辺施設・防災情報・都市計画などのデータを、地図上に重ね合わせて表示できる
  • スマートフォンやタブレットからも利用可能
  • 特別なソフトウェアは不要で、インターネット検索で利用できる

といった特徴があります。

従来は個別に調べる必要があった情報を一度に確認できるほか、不動産取引の判断材料として活用できるため、営業や不動産業務の効率化につながります。

不動産情報ライブラリの主な提供データ

不動産情報ライブラリの提供データは大きく5つのカテゴリに分類されます。

情報の種類

主な掲載内容

価格情報

地価公示、都道府県地価調査、不動産取引価格情報、成約価格情報など

周辺施設

学校、医療機関、市町村役場、福祉施設など

防災情報

洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域、津波浸水想定など

都市計画

用途地域、防火・準防火地域、立地適正化区域など

その他

将来推計人口データなど

出典:国土交通省「「不動産情報ライブラリ」の運用を開始します~スマートフォンで「誰でも」「簡単に」不動産に関するオープンデータの閲覧ができます~」

特に成約価格情報は、レインズのデータを加工したもので、宅建業者以外では入手困難な貴重な情報といえます。

不動産情報ライブラリのAPI機能について

不動産情報ライブラリのAPI機能を利用するには、ライブラリ内の申請ページから利用申請を行い、審査後にAPIキーを取得する必要があります。

2025年8月からは「人口集中地区(DID)」を地図表示画面に追加し、APIでのデータ配信を開始しており、今後も確認できるデータが増えることが期待されます。

出典:不動産情報ライブラリ「API操作説明」

不動産業務の効率化を図るなら(株)iimonの「速いもんシリーズ」がおすすめ!

売買版入力速いもん

レインズなどの業者間流通サイトのデータを効率的に活用したいなら、(株)iimonが提供している「速いもんシリーズ」がおすすめです。

たとえば「売買版入力速いもん」を使えば、たった1クリックで業者間流通サイトの一覧・詳細ページをCSV化できます。

そのため、

  • 詳細ページ情報の一括CSV化による物件登録の効率化
  • 会員登録情報の充実化
  • 物件確認作業(クリーニング)の効率化
  • 顧客管理や追客活動への活用

など、業者間流通サイトデータを最大限活用した、さまざまな業務の効率化が実現できます。

さらに売買版物確速いもん」を活用すれば、

  • 業者間流通サイトやポータルサイトの物件情報と、1クリックで自動照合
  • 金額変更や販売状況をすばやく確認

など物件確認業務を大幅に効率化できるため、レインズの更新ミスなども防げます。

その他「速いもんシリーズ」は、物件情報の収集・入力・追客などの不動産仲介業務の効率化を実現するツールで、以下10種類に分けられます。

サービス名

特徴

入力速いもん

不動産ポータルサイトへの入力作業を効率化

物出速いもん

賃貸物件の新着・更新情報の確認を効率化

分析速いもん

ライバル会社の掲載状況を自動分析

変換速いもん

物件情報を1クリックでPDF・URL化

物元速いもん

賃貸物件情報の元付会社を簡単に特定

物確速いもん

売買・賃貸物件の募集状況をまとめて確認・物件確認を効率化

検索速いもん

1サイトで複数サイトの物件検索が可能

見積速いもん

見積書をワンクリックで瞬時に作成

判定速いもん

入力間違い╱他社募集╱条件判定を1クリックで判定

物上速いもん

一般媒介物件を自動で抽出しリストを瞬時に作成

自社に必要な機能だけを自由に組み合わせられるため、コスパが良いのも魅力です。

【導入事例】CSV機能で物件掲載数がアップ!反響数も回復

株式会社Eは、ホームページやポータルサイトでの物件掲載数の多さが顧客評価につながるとして、物件入力業務を非常に重視していました。

しかし、レインズのCSVデータ出力機能が2021年に廃止されたことで業務効率が落ち、物件掲載数が大幅減少する事態に。

顧客から、ホームページの物件掲載数の少なさを指摘されることもありました。

そこで「売買版入力速いもん」を導入したところ、以下のような結果が得られました。

  • 物件掲載の作業工数が約10分の1に圧縮できた
  • 日々の新着物件情報を漏れなく掲載できるように
  • 数百件規模のデータを1日で取得・登録できるように
  • 掲載物件数の増加に伴う顧客からの反響数回復

売買版入力速いもん」導入により物件掲載数がアップし、結果的に反響数増加という嬉しい効果を得られた事例です。

出典:(株)iimon お客様の声

まとめ

レインズデータを活用し、物件入力業務や営業活動など、さまざまな業務を効率化したいと考える不動産会社は少なくないでしょう。

しかし、レインズはデータの二次利用を禁止しており、API連携ができない仕様となっています。

不動産データをAPI連携で利用したい場合は、国土交通省が提供する「不動産情報ライブラリ」の活用がおすすめです。

下表のようなデータが取得できるほか、利用も無料です。

情報の種類

主な掲載内容

価格情報

地価公示、都道府県地価調査、不動産取引価格情報、成約価格情報など

周辺施設

学校、医療機関、市町村役場、福祉施設など

防災情報

洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域、津波浸水想定など

都市計画

用途地域、防火・準防火地域、立地適正化区域など

その他

将来推計人口データなど

また、従来通りレインズのCSVデータなどを利用したいという場合は、(株)iimonの「速いもんシリーズ」導入を検討しましょう。

売買版入力速いもん」を使えば、レインズデータのCSV化が1クリックで可能です。

不動産経営の安定には、日々の業務効率化が欠かせません。

便利なツールやデータを駆使して競合他社との差別化を図り、不動産経営を成功に導きましょう。

authorこの記事を書いた人
iimon 編集部

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