最近の若い世代、いわゆる「Z世代」は、どのように部屋探しをしているのでしょうか。
「Z世代を効果的に集客する方法を知りたい」とお悩みの不動産会社の経営者の方も多いはずです。
不動産会社にとって、Z世代という新たな顧客層を獲得することは、今後の事業成長において重要な課題です。
Z世代の部屋探しの方法や、不動産会社に求められるポイントを理解することで、効果的な対策を打つことができるでしょう。
この記事では、
- Z世代の特徴
- Z世代の部屋探しの方法
- Z世代を集客するポイント3選
- 不動産業務におすすめの効率化ツール
について詳しく解説します。
この記事を最後まで読むと、Z世代の特徴や集客のコツがわかるだけでなく、業務の効率化のヒントも得られますよ。
目次
Z世代の特徴

Z世代に明確な定義はありませんが、1990年代中頃から2010年代前半までの間に生まれた世代とされています。
この世代は、生まれた時からインターネットやスマホが身近にある環境で育った「デジタルネイティブ世代」ともいわれます。
ネットリテラシーが高く、複数の情報源から必要な情報を効率良く収集するのが得意です。
また、効率の良さを重視する傾向が強く、省略できることは極力しないという特徴があります。
Z世代の部屋探しは「住みパ」を重視!
ハウスコム株式会社の調査によると、8割以上のZ世代が部屋探しに「住みパ」を意識していることがわかりました。
同社では、「住みパ」とは「住まいパフォーマンス」の略で、住まいの効率の良さをあらわす言葉と定義しています。
住みパは、以下の3つの要素から構成されています。
要素 | 内容 | Z世代の意識割合 | その他の世代の意識割合 (27〜49歳) |
コストパフォーマンス | 家賃相場や仲介手数料の安さなどを意識 | 92.5% | 88.1% |
タイムパフォーマンス | 移動時間や手間の短縮などを意識 | 88.1% | 80.1% |
スペースパフォーマンス | 天井の高さやDIY可能物件など空間の有効活用を意識 | 84.8% | 80.7% |
住みパのなかでも、「コストパフォーマンス」を意識しているZ世代が約92.5%と、最も多い結果となりました。
また、「タイムパフォーマンス」は、Z世代の意識割合が他の世代よりも8%高く、最も大きな差がみられました。
つまり、Z世代は費用対効果と、時間を効率良く使うことへの意識が高いと考えられます。
「住みパ」を総合的に判断し、最も効率の良い部屋を選ぶことが、Z世代の特徴といえるでしょう。
出典:ハウスコム株式会社|【Z世代500人含む全国900人に聞いた“部屋選び”最新調査】
Z世代の新常識!部屋探しで選ばれる手段とは

ハウスコム株式会社の調査によると、Z世代の主な部屋探しの方法は以下のとおりです。
- 不動産ポータルサイト・アプリ
- 不動産会社の店舗
- SNS
それぞれ詳しく解説します。
出典:ハウスコム株式会社|~2023年度“部屋選び”に関する調査~
不動産ポータルサイト・アプリ
Z世代は、スーモやホームズなどの不動産ポータルサイトやアプリで部屋探しをしている人が多いです。
不動産ポータルサイトに物件を掲載すれば、Z世代の目に留まりやすくなります。
そのため、不動産ポータルサイトやアプリは、不動産会社にとってZ世代を集客するうえで重要なチャネルといえます。
ただ物件を掲載するのではなく、物件情報を充実させ、Z世代に部屋のイメージを具体的に伝えられれば、問い合わせや成約につながりやすくなるでしょう。
不動産会社の店舗
不動産ポータルサイトやアプリ以外では、実際に不動産会社の店舗を訪れて相談するという、従来の部屋探しを選ぶZ世代も多くいます。
相談しやすい環境づくりや、気軽に立ち寄れる店舗運営を行い、Z世代が訪れやすい雰囲気づくりが重要です。
不動産会社のホームページで店舗内の様子や従業員の写真を掲載していると、インターネットで情報収集を行うZ世代に安心感をあたえられるでしょう。
SNS
Z世代の部屋探しの方法として、SNSを利用している人も多くみられます。
前述のハウスコム株式会社の調査によると、Z世代が部屋探しで利用しているSNSの上位3つは以下のとおりです。
順位 | SNSの種類 | 割合 |
1位 | YouTube | 11.2% |
2位 | 8.0% | |
3位 | X(旧Twitter) | 6.1% |
出典:ハウスコム株式会社|~2023年度“部屋選び”に関する調査~
また、イタンジ株式会社の調査では、Z世代の約67%がSNSで部屋探しをした経験があるという結果も。
SNSで部屋探しをしたことがないZ世代は約20%であることからも、多くのZ世代がSNSを部屋探しの情報収集ツールとして活用していることがわかります。
不動産ポータルサイトとSNSを併用しているZ世代が多いため、不動産会社にとっては、複数のチャネルを組み合わせた事業戦略が効果的です。
出典:イタンジ株式会社|Z世代の部屋探しに関する調査(OHEYAGO調べ)
Z世代を集客するポイント3選

Z世代の部屋探し方法を踏まえたうえで、ここではZ世代を集客するポイント3選を紹介します。
- 物件の情報量を増やす
- オンラインで完結できる体制を整える
- 不動産業務を効率化する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 物件の情報量を増やす
イタンジ株式会社の調査によると、Z世代が不動産ポータルサイト(アプリ)に基本情報以外にあると嬉しいと感じるものの上位は、以下の3つでした。
- 物件の周辺情報
- 物件の写真
- 物件の動画
とくに物件の周辺情報は、Z世代が重視する「タイパ」にも関わるため、詳細に掲載することで訴求力が高まります。
物件情報に加えて、写真や動画などを掲載し、情報量を増やすことで、Z世代に生活のイメージをより具体的に伝えやすくなります。
他社との差別化にもつながるため、物件の情報量を増やすことを心がけましょう。
出典:イタンジ株式会社|Z世代の部屋探しに関する調査(OHEYAGO調べ)
2. オンラインで完結できる体制を整える
前述のイタンジ株式会社の調査では、Z世代の約85%が「部屋探しから契約までをスマホで完結できると嬉しい」と回答しています。
デジタルネイティブ世代とも呼ばれるZ世代にとって、オンラインで部屋探しの手続きが完結できることは、大きなメリットとなります。
オンライン内見やIT重説など、不動産業務のデジタル化を積極的に進めることで、Z世代に選ばれやすい不動産会社となるでしょう。
出典:イタンジ株式会社|Z世代の部屋探しに関する調査(OHEYAGO調べ)
3. 不動産業務を効率化する
イタンジ株式会社の調査では、Z世代の約67%がSNSで部屋探しをしたことがあるという結果が出ています。
また、同調査では、Z世代の約半数が、物件の問い合わせから返信までの時間は1時間以内が最適だと考えているという結果も。
しかし、株式会社いえらぶGROUPの調査では、不動産会社の60%以上がSNS運用していないとのこと。
人員不足や担当できる社員がいないなどが主な理由で、SNSにまで手が回っていない現状が明らかになっています。
少ない人員でもSNSの運用や不動産ポータルサイトの充実など、集客拡大に注力するためには、不動産業務を効率化することが重要です。
次章では、不動産業務を効率化できる便利なツールをご紹介します。
出典1:イタンジ株式会社|Z世代の部屋探しに関する調査(OHEYAGO調べ)
出典2:株式会社いえらぶGROUP|住まい探しにおけるポータルサイト・SNSの利用状況に関する調査
不動産ポータルサイトの入力作業を効率化するには「速いもんシリーズ」を活用しよう

Z世代の多くは、不動産ポータルサイトやSNSで部屋探しをしており、物件の情報量や生活のイメージがしやすいかを重視しています。
しかし、物件の情報量を増やすために1物件ずつ手作業で入力していくのは手間がかかります。
不動産ポータルサイトへの入力作業を効率化するには、(株)iimonが提供する「速いもんシリーズ」がおすすめです。
「速いもんシリーズ」は、不動産業務の効率化を実現するツールで、以下のサービスで構成されています。
サービス名 | 特徴 |
不動産ポータルサイトへの入力作業を効率化 | |
賃貸物件の新着・更新情報の洗い出しを効率化 | |
ライバル会社の掲載状況を自動分析 | |
物件情報を1クリックでPDF・URL化 | |
賃貸物件情報の元付会社を簡単に特定 | |
賃貸物件の募集状況をまとめて確認 | |
1サイトで複数サイトの物件検索が可能 | |
見積書をワンクリックで瞬時に作成 | |
入力間違い╱他社募集╱条件判定を1クリックで判定 | |
一般媒介物件を自動で抽出しリストを瞬時に作成 |
「入力速いもん」は、不動産ポータルサイトへの入力作業をわずか2クリックで完了できるため、従来かかっていた作業の手間を大幅に効率化できます。
「物元速いもん」は、賃貸物件の元付会社を1クリックで簡単に特定できるため、顧客へのレスポンス向上や元付会社を調べる手間を減らせます。
速いもんシリーズを導入して不動産業務を効率化できれば、SNS運用や顧客対応に充てる時間を確保できます。
Z世代が求める物件情報の充実や迅速な対応などを「速いもんシリーズ」で実現できるため、より効果的な集客が期待できるでしょう。
まとめ
Z世代の部屋探しでは「住みパ(住まいパフォーマンス)」という新しい価値観が重視されています。
住みパとは、コスパ(費用の効率性)・タイパ(時間の効率性)・スペパ(空間の効率性)の3つの要素をを総合的に判断する考え方で、効率や合理性を大切にするZ世代ならではの基準です。
不動産ポータルサイトやSNSを活用した部屋探しがZ世代の主流となっているため、不動産会社はこれらのチャネルでの情報発信を強化する必要があります。
Z世代を効果的に集客するためには、以下の3つのポイントが重要です。
- 物件の情報量を増やす
- オンラインで部屋探しを完結できる体制を整える
- 不動産業務を効率化する
(株)iimonの「速いもんシリーズ」を導入することで、限られた人員でも効率的に業務を進められ、Z世代が求めるスピーディーな対応が可能になります。
これからの社会を担うZ世代に選ばれる存在となるために、業務改善と集客戦略の両面から取り組んでいきましょう。

iimon 編集部