不動産系企業のAI活用好事例3選!業務効率化する秘策も紹介

更新日:2025.06.27

業務効率化

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「不動産業でAIは活用できるのか」「どんな風に活用されてるか知りたい」と考えていませんか。

AIとは「Artificial Intelligence」の略称で、人工知能という意味をもっています。

厚生労働省が公表している資料によると「大量の知識データに対して、高度な推論を的確に行うことを目指したもの」と定義されています(※1)。

AIは学ぶ能力や考える能力、データを与えることで、人間のように予測や判断、提案などを行えるのです。

便利なAIの機能は、さまざまな不動産系の企業でも活用されています。

そこで、この記事では、おもに以下の内容を解説していきます。

  • 不動産業界が抱える課題
  • 不動産会社がAIを導入するメリット・デメリット
  • 不動産業でAI活用している事例3選
  • 自社でも使えるAIはある?
  • AI以外で業務効率化する秘策

この記事を読むと、自社でAIを活用するか判断できるようになり、業務効率化も狙えるようになります。

(※1)出典:厚生労働省「AIの定義と開発経緯」

不動産業界が抱える課題

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不動産業界は現在、深刻な人手不足や業務効率の課題に直面しています。

少子高齢化の影響で新規人材の確保が困難になる一方、物件情報の入力作業や顧客対応、市場調査などの時間のかかる業務が多く、従業員への負担が増大しています。

また、顧客ニーズの多様化により、即座の価格査定や詳細な物件情報提供が求められるようになりましたが、従来の人的リソースだけでは対応しきれません。

さらに、競合他社との差別化を図るためには、より迅速で正確なサービス提供が必要ですが、アナログな業務プロセスが足かせとなっています。

これらの課題を解決し、業務効率化と顧客満足度向上を両立させるための革新的なソリューションが強く求められているのが現状です。

▼不動産業の人材不足問題をどう解決する?詳しくはこちら

https://iimon.co.jp/column/realestate-human-resources-shortage

不動産会社がAIを導入する3つのメリット

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不動産会社がAIを導入するメリットは、以下の3つです。

  • 不動産業務の効率化
  • 働きやすい職場環境の実現
  • 顧客満足度の向上

それぞれ詳しく解説します。

不動産業務の効率化

AI導入により、不動産業界特有の煩雑で時間のかかる業務を大幅に効率化できます。

物件情報の入力作業では、従来手作業で数十分かかっていた作業が数クリックで完了し、膨大な物件データベースの管理も自動化されます。

価格査定においては、過去の取引データや市場動向をAIが瞬時に分析し、精度の高い査定額を算出できるため、従来のような複雑な計算や市場調査が不要になるでしょう。

また、契約書作成や重要事項説明書の準備、顧客への提案資料作成なども、AIがテンプレートを活用して自動生成することで、作業時間を大幅に短縮することが可能です。

働きやすい職場環境の実現

AI活用により、従業員の労働環境を根本的に改善できます。

定型的な事務作業や データ入力作業がAIによって自動化されることで、従業員の残業時間が大幅に削減され、ワークライフバランスの向上が期待できます。

とくに新入社員や経験の浅い従業員にとって、複雑な業務プロセスをAIがサポートすることで、業務習得期間の短縮と心理的負担の軽減が実現可能です。

また、AIが蓄積した知識やノウハウを共有することで、属人的なスキルに依存しない標準化された業務フローを構築でき、チーム全体のスキル底上げにもつながります。

これらの改善により、従業員の満足度向上と離職率低下を実現し、持続可能な組織運営が可能になります。

顧客満足度の向上

AI導入により、顧客に対するサービス品質と対応スピードが飛躍的に向上します。

たとえばAIチャットボットによる24時間365日の問い合わせ対応により、営業時間外でも顧客の疑問に即座に答えられ、機会損失を防げます。

物件検索においても、AIが顧客の希望条件や過去の閲覧履歴を分析し、個々のニーズに最適化された物件を自動で提案するため、顧客にとってより満足度の高い物件探しが可能です。

また、契約手続きや書類作成もAIがサポートすることで、手続きの簡素化とスピードアップを実現し、顧客のストレス軽減につながるでしょう。

不動産会社がAIを導入するデメリット

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AI導入における課題の一つが、AIツールを適切に扱える人材の育成です。

不動産業界の多くの従業員は、従来のアナログな業務プロセスに慣れ親しんでおり、AI技術への理解や操作スキルが不足しているケースが少なくありません。

AIツールを効果的に活用するためには、基本的なデジタルリテラシーから始まり、各AIシステムの操作方法やデータの読み取り方、適切なプロンプトの作成方法まで、幅広い知識とスキルの習得が必要です。

また、年齢層の高い従業員にとっては、新しい技術への適応に時間がかかる場合があり、研修期間中の生産性低下も懸念されます。

さらにAI技術は日々進歩しているため、継続的な学習とスキルアップデートが求められ、人材育成にかかるコストと時間は長期的な投資となります。

不動産業でAIを活用している企業の好事例【3選】

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AIを不動産業に活用した企業の実例を3つ紹介していきます。

  • 三井不動産|「&Chat」
  • 三井不動産リアルティ株式会社|「リハウスAI査定」
  • 野村不動産ソリューションズ|「ノムコムAI」

順番に見ていきましょう。

1:三井不動産株式会社|「&Chat」

三井不動産は、2023年8月から約2,500人の従業員を対象に、自社特化型AIチャットツール「&Chat」の運用を開始しました。

&Chatは「Azure OpenAI Service」のGPT-4を使用しており、最新のインターネット情報や社内データを参照して回答を生成する機能をもっています。

さらに、

  • 文章の要約
  • 翻訳
  • アイデア出し

などの日常業務を効率化できるのです。

エンドユーザーからの問い合わせ対応にも使用することで、顧客体験の向上が期待されています。

出典:三井不動産「全従業員を対象に、自社特化型AIチャットツール「&Chat」の運用開始」

2:三井不動産リアルティ株式会社|「リハウスAI査定」

三井不動産リアルティは、株式会社エクサウィザーズと共同で、所有マンションの推定成約価格をAIにより即時算出して提示するシステム「リハウスAI査定」を2019年12月より運用しています。

三井不動産リアルティで実際に取引された成約事例をAIが学習し、

  • 立地
  • 階数
  • グレード

など住戸の特徴に応じて、推定成約価格を算出できるシステムです。

インターネット上でマンション名や所在階数などを入力すると、すぐに推定価格を算出してくれます。

出典:三井のリハウス「リハウスAI査定」

3:野村不動産ソリューションズ|「ノムコムAI」

3つめは野村不動産ソリューションズ株式会社と株式会社LIFULLが共同で開発した「ノムコムAI」です。

ノムコムAIは、不動産売買を検討している顧客向けのAIサービスで、 不動産取引に関する質問や疑問を24時間オンライン対応してくれます。

たとえば、インターネット上でAIに対して、

  • 通勤30分以内の中古マンションを探して
  • 私の年収から買えそうな物件を教えて
  • 家族3人暮らしでおすすめの家を教えて

といった質問を入力すると、内容に適した回答が返ってくるのです。

出典:野村不動産ソリューションズ「ノムコムAI」

いますぐ活用できる!不動産業務に使える生成AI

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「大手企業が導入しているような大型のAIは導入できない」と考えていませんか。

そのような場合は、‎ChatGPTやGeminiのような、生成AIを活用しましょう。

生成AIは無料で使える(一部機能有料)ため、積極的に使っていきたいツールです。

生成AIを使うと、

  • 物件の紹介文を作成
  • 広告作成
  • 市場動向や法律の確認

などのサポートをしてくれるため、業務効率化が期待できます。

生成AIにはさまざまな種類があるため、実際にいろいろ試して自身に合うものを取り入れましょう。

ChatGPTの活用法やメリットを知りたい人は、下記を参考にしてみてくださいね。

https://iimon.co.jp/column/chatgpt-real-estate

AIの発達で不動産業の仕事はなくなる?

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現段階では、完全にはなくならないといえるでしょう(2025年6月時点)。

そう言われても心配になってしまいますよね。

実際、パーソルキャリア株式会社が社会人男女を対象に行った調査によると、あなたと同じように、人間の仕事がAIに奪われるのではないかと心配している人は「約77%」いたのです(※2)。

しかし、AIには苦手な仕事もあるのです。

たとえば、

  • データが集まっていない仕事
  • 人間の感性や経験による創造的な仕事

などです。

AIは考えるのではなく、あくまでデータによって答えを算出しているだけです。

これからの不動産業界で活躍していくためには、人間にしかできない「考える力」を養っていくことが重要だといえるでしょう。

たとえば

  • 顧客との会話から、言葉の裏側にある事情や心理的背景を読みとる
  • 業務内容を振り返り、問題点を抽出・改善する

といった内容です。

またAIに仕事を奪われる側ではなく、活用する側になることが大切です。

(※2)出典:PR TIMES|パーソル株式会社「Job総研による『2023年 AIチャットの意識調査』を実施 8割が抱く”人間の仕事奪われる” 仕事で活用は職種別で大差」

AI活用以外で業務効率化をねらうなら「速いもんシリーズ」

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「AIを活用するのはハードルが高い」「AIを活用するしか業務効率化する方法はないのだろうか」と悩んでいませんか。

たしかに、AIを活用するためにはあなたが勉強をして、使いこなせるようにならなければなりません。

社内での教育も必要になるでしょう。

しかし安心してください。

AI活用以外でも、業務効率化する方法はあります。

それは(株)iimonが提供している「速いもんシリーズ」の活用です。

速いもんシリーズとは、不動産業における業務効率化を簡単・便利に実現できるツールで、以下9種類で展開されています。

サービス名

特徴

入力速いもん

不動産ポータルサイトへの入力作業を効率化

物出速いもん

賃貸物件の新着・更新情報の洗い出しを効率化

分析速いもん

ライバル会社の掲載状況を自動分析

変換速いもん

物件情報を1クリックでPDF・URL化

物元速いもん

賃貸物件情報の元付会社を簡単に特定

物確速いもん

売買・賃貸物件の募集状況をまとめて確認

検索速いもん

1サイトで複数サイトの物件検索が可能

見積速いもん

見積書をワンクリックで瞬時に作成

判定速いもん

入力間違い╱他社募集╱条件判定を1クリックで判定

たとえば「入力速いもん」では、時間のかかりがちな物件情報の入力作業が、素早く簡単に終えられます。

具体的には、

  • 業者間流通サイトの物件情報を「1クリック」で保存
  • 物件入力画面へ「1クリック」で反映

といったように「2クリック」で入力作業を完了できるのです。

【事例】速いもんシリーズ導入で実現!入力業務は3倍、追客業務は2倍に効率アップ!

ここからは、実際に速いもんシリーズを導入した企業の実例を見ていきましょう。

千代田区を中心に賃貸仲介業を営む「株式会社チアエステート」の岡本社長は、業務に関して、以下のような悩みを抱えていました。

  • 物件情報入力に時間がかかるため、掲載数が増えない
  • 新人が多いため、なおさら入力作業に時間を要していた

しかし、速いもんシリーズ導入によって、

  • 物件入力スピードや掲載数が3倍にアップ
  • 新人でも物件入力が効率化
  • 追客業務は2倍に効率アップ

といった成果を得られました。

出典:(株)iimon お客様の声

まとめ

不動産業界では、AIを導入する企業が増えています。

AIの中には、ChatGPTなど一部無料で使えるものもあり、使いこなせば業務効率化が期待できる便利なツールです。

しかし、予算や人員の関係で導入できないケースもあるでしょう。

AI以外で業務効率化を行いたい場合は、(株)iimonが提供している「速いもんシリーズ」の利用を検討しましょう。

最短2クリックで物件情報入力が完了するなど、シンプルでわかりやすい操作が魅力です。

速いもんシリーズを利用して「業務効率化」「業務負担の軽減」を実現しませんか?

authorこの記事を書いた人
iimon 編集部

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