IT重説アプリを選ぶ際は、料金の違いだけではなく、不動産業に特化した内容やセキュリティ面も重視することがポイントです。
また、IT重説を行うには、相手方の同意が必要ですので、十分に確認した上で進めることが大切です。
そこでこの記事では、
- IT重説に使えるアプリの有料と無料の違い
- IT重説で活用できるアプリの紹介
- IT重説を行う際の手順
などを解説します。
IT重説に活用できるアプリは、比較・検討をしやすいように表で記載していますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、記事後半では、IT重説の手順を細かく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
目次
IT重説に使えるアプリの有料と無料の違い
IT重説に利用できるアプリには、有料と無料があります。
有料アプリは、不動産業務への特化やセキュリティ対策、音声や画質の質などの高さがメリットと言えます。しかし、年間または月間で利用料金がかかる点に注意が必要です。
一方で無料アプリは、コストがかからない点と、顧客にとっても無料アプリのほうが使い慣れているケースが多い点がメリットです。ただし、不動産業務に特化しているわけではないため、自身で使い方を工夫する必要があります。
無料アプリでも問題なく重説はできますが、セキュリティ面や不動産業務への専門性を考慮すると有料アプリがおすすめです。
顧客層も考慮して、有料と無料のどちらを導入するか検討してみてください。
IT重説で活用できるアプリ7選
2024年9月時点で、IT重説に活用できるアプリのおすすめは、以下の7つです。
※表は右にスクロールできます。
アプリ名 | 利用料金 | 不動産の専門性 | 録画機能の有無 | ファイル共有機能 | 特徴 | 公式サイトURL |
Google Meet | 基本無料で利用可能(制限時間60分)
※有料版(1,360円/月額)もあり | × | ⚪︎ | ⚪︎ | Googleアカウントを所有することで誰でも利用できる | |
LINE | 無料 | × | × | ⚪︎ | 国内利用者数9,500万人のアプリで、コミュニケーションが取りやすい。(※1) | |
Skype | 無料
※「Skypeクレジット」と「月額プラン」の2種類の有料プランもあり | × | ⚪︎ | ⚪︎ | Microsoftが運営するビデオ会議ツールで、チャット機能も充実している。 | |
Zoom | 基本無料で利用可能(制限時間40分)
※「プロ」「ビジネス」「ビジネスプラス」の3種類の有料プランもあり | × | ⚪︎ | ⚪︎ | オンラインミーティングで使用している会社も多く、豊富なプランが特徴。 | |
LIFULL HOME’S LIVE | 無料 | ⚪︎ | 不明 | 不明 | 不動産情報を提供する「株式会社ライフル」のアプリ。 | https://biz.homes.jp/lists/lifull-service/lifull-service-00002 |
LIVE ON | 要問い合わせ | × | ⚪︎ | ⚪︎ | 日本国内で開発されたWeb会議ツールで、セキュリティの高さやサポートの手厚さが魅力。 | |
スマート接客 | 要問い合わせ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | 不動産情報を提供する「アットホーム株式会社」のアプリ。 |
参考
(※1):LINE キャンパス|LINEのユーザーはどんな人?
IT重説を行う際の手順
IT重説を行う際の手順は、以下の通りです。
- 顧客からIT重説の同意を得る
- 顧客のIT環境を確かめる
- 接続テストを行う
- 重要事項説明書を送付する
- IT重説を実施する
- 書類を返送してもらう
国土交通省が公表する「ITを活用した重要事項説明 実施マニュアル」を参考に、流れとポイントを解説します。(※2)
参考
(※2):国土交通省「ITを活用した重要事項説明 実施マニュアル」
Step1:顧客からIT重説の同意を得る
重要事項説明をするにあたって、対面またはIT重説のどちらにするか、顧客に確認し同意を得ましょう。
同意を得る際は、オフラインでもオンラインでも問題ありませんが、トラブル防止のためにもメモや書面で記録を残すのがおすすめです。
また、個人情報が多く含まれる内容ですので、顧客だけではなく、物件の売主や貸主など関係者から同意を取得するのも推奨されています。
同意を得たタイミングで、以下2つの日程を決めておくと今後のスケジューリングがしやすいでしょう。
- 接続テストの日にち
- 実際の実施日
日程のすり合わせまで終わっていると、余裕をもって準備できます。
Step2:顧客のIT環境を確かめる
続いて、顧客のIT環境がIT重説をするのに適しているかを確認します。
確認事項は、以下の通りです。
- 宅建業者が利用するIT重説用のソフトウェアやアプリに対応可能か
- 宅建業者が利用するIT重説用のソフトウェアやアプリのアカウントを所持しているか
- カメラやマイク、スピーカー機能を搭載したIT機器を有しているか
- カメラは「宅地建物取引士証」の写真や文字を明確に判別できる程度の性能を備えているか
- マイクやスピーカーは、音声の内容をしっかりと判別できる性能を備えているか
- 十分な通信速度で、常時安定した接続ができるネットワーク環境か
必要であれば、アプリのダウンロードやアカウント設定をサポートしましょう。
またIT重説で必要とされる環境の詳しい内容は、「ITを活用した重要事項説明 実施マニュアル」を確認してみてください。
参考
(※3):国土交通省「ITを活用した重要事項説明 実施マニュアル」
Step3:接続テストを行う
事前に決めた接続テストの日時で、問題なく接続ができるか確認します。
接続テストでは、音声が途切れたり画面が固まったりしないかを確認しましょう。
また、画面上で「宅地建物取引士証」の写真や文字をハッキリと判別できるかなども確認できるかが大切です。
Step4:重要事項説明書を送付する
接続テストが完了したら、宅建士が記名押印した重要事項説明書や説明に必要な資料を顧客へ送付します。
同意を得る際に確認しておけば、売買契約書類等も同時に送付可能です。
重要事項説明書は必ず2部送付し、IT重説実施後に署名・押印済みの1部を返送してもらいます。
現時点ではこれらの書類の電子交付は認められていないため、必ず書面で送付しましょう。
Step5:IT重説を実施する
IT重説を実施する際は、以下の順番で進めます。
- 契約者の手元に、重要事項説明書や身分証明書、印鑑などの必要なものが揃っているか確認する
- IT重説における注意点や確認事項を説明する
- 契約者の本人確認のために身分証明書を画面越しに提示してもらう
- 宅地建物取引士証を画面越しに提示する
- 重要事項説明を開始する
宅地建物取引士証を提示する際は、以下のように、説明の相手方にしっかり確認・読み上げをしてもらう必要があります。
- 顔写真と取引士証の顔が同じことを確認してもらう
- 取引士証に記載してある名前と登録番号を読み上げてもらう
- 取引士証を確認した旨を声に出して答えてもらう
問題なく重要事項説明を完了できたら、ビデオ会議を終了しましょう。
Step6:書類を返送してもらう
重要事項説明書や契約書類の内容を確認してもらい、顧客が記名押印を完了させたら返送してもらいます。
返送が確認できたら、契約開始日もしくはその前日までに物件の鍵を引き渡して取引終了です。
普段の業務を効率化!(株)iimonの「速いもんシリーズ」
IT重説の導入は業務の効率化と柔軟な顧客対応につながります。
合わせて、普段のさまざまな業務を効率化することで、より顧客に向き合う時間が増え、顧客満足度の高い仕事を実現できます。
そこで活用したいのが、(株)iimonが提供している「速いもんシリーズ」です。
速いもんシリーズとは、不動産業の業務効率化を簡単・便利に推進してくれるツールで、機能によって以下8種類に分けられます。
サービス名 | 特徴 |
不動産ポータルサイトへの入力作業を効率化 | |
新着物件の確認が効率化できる | |
ライバル会社の掲載状況を自動分析 | |
物件情報を1クリックでPDF・URL化 | |
賃貸物件情報の元付会社を簡単に特定 | |
賃貸物件の募集状況をまとめて確認・物件確認を効率化 | |
1サイトで複数サイトの物件検索が可能 | |
見積書をワンクリックで瞬時に作成 |
なかでも、「変換速いもん」は、賃貸物件の資料をワンクリックでPDF化・URL化できるため、顧客への要望に素早く対応可能です。
顧客からの問い合わせに迅速に対応できる「変換速いもん」
「変換速いもん」は、業者間流通サイトからワンクリックでPDF・URL化ができ、物件の提案や物件情報を送る際に活用できるツールです。
具体的には、
- 業者間流通サイトの情報を「1クリック」でPDF保存・URL化
- URLを貼り付けて物件データを送信
といった操作で、簡単に物件情報を掲載し届けられます。
また、成約につながる追客を実現するなら
との併用もおすすめです。
【導入事例】追客時間を削減しながら、追客数は倍増!返信率や内見数も増加|株式会社ファーストキー様
ここからは、実際に「変換速いもん」を導入した企業の実例を紹介します。
売買および賃貸の仲介業や管理業を営む「株式会社ファーストキー」は、導入前、以下の課題を抱えていました。
- メールの返信率が下がっていた
- 追客に時間がかかり、対応できる顧客の数にも限界があった
しかし、「変換速いもん」の導入により、以下のような効果を実感されています。
- 返信率が上がり、内見数も増加
- 追客数が倍になり、追客にかける時間を削減できた
追客の件数が増えただけではなく、追客自体の精度も向上しているそうです。
まとめ
IT重説で利用できるアプリには、不動産業務に特化したものから、誰でも簡単に利用できる無料のものまでさまざまです。
機能面・セキュリティ面や、使いやすさ・会社の規模・顧客層などに合わせて、利用するアプリを選んでみてください。
IT重説を行うにあたっては、操作環境の確認や書類の郵送、実施日の打ち合わせなどやるべきことが多いので、事前に流れをしっかりと理解しておきましょう。
また、IT重説をスムーズに行うには、日々の業務効率を上げることも大切です。
日々の営業活動が忙しい人は、(株)iimonが提供している「速いもんシリーズ」の導入を検討してみましょう。
とくに「変換速いもん」は、業者間流通サイトの情報を1クリックでPDF保存・URL化でき、成約につながる効果的・効率的な追客が実現できます。
無料トライアルも実施しているため、まずはお気軽に試してみてください。
iimon 編集部