ホームページの集客施策として、MEOという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
MEO(=マップエンジン最適化)とはGoogleマップの検索結果に自社のGoogleビジネスプロフィールが上位表示されるように行う施策です。
特定のエリアで部屋探しをしている顧客に、ダイレクトにアプローチしやすいといった効果があり、不動産会社の集客×MEOは相性がよいと言えます。
とはいえ、正しい知識や時間がなければ、MEOは効果的に導入できないものです。
そこで本記事では、不動産会社がMEO対策をするメリットやデメリットから、具体的な登録手順、効果的なMEO対策のコツまでご紹介します。
ホームページからの集客を伸ばしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
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MEOとは何か?SEOとの違い
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不動産会社がMEOを導入するための登録手順
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不動産会社がMEO対策をする4つのメリット
メリット1.大手不動産会社のサイトより上位表示できる可能性がある
メリット2.集客方法の選択肢が広がる
メリット3.広告費を節約できる
メリット4.不動産ジャンルでは地図に対する反応が高め
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不動産会社がMEO対策をする3つのデメリット
デメリット1:継続的な運用が必要
デメリット2:競合の強さに影響される
デメリット3:マイナスイメージを招くリスク
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MEO対策で集客成功する6つのコツ
充実したGoogleビジネスプロフィールにする
ターゲットとなるキーワードを設定する
口コミの収集に力を入れる
情報は常に最新状態に保つ
写真を充実させて視覚に訴える
SNSを上手に活用して拡散させる
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まとめ
MEOとは何か?SEOとの違い
MEOとは、Map Engine Optimizationの略称で、「マップエンジン最適化」のことです。
SEOの一種として分類されるため、ローカルSEOとも呼ばれています。
Google検索やGoogleマップの検索結果では、地図と企業のプロフィールが表示されます。
ここに表示される会社情報は「Googleビジネスプロフィール」という、Googleの無料サービスでの設定が必要です。
MEOはGoogleマップの検索結果で、自社のGoogleビジネスプロフィールが上位表示されるように行う施策です。
不動産会社がMEO対策をすると、特定のエリアで部屋探しをしている顧客にアプローチしやすいといった効果があります。
一方、SEOは、Googleの自然検索の結果に、自社のホームページを上位表示させるための施策です。
「品川 不動産会社」など、特定のキーワードで検索するユーザーにとって役立つサイトだと検索エンジンに評価されると、検索結果に上位表示されやすくなります。
たとえば「部屋探し コツ」や「〇〇区 一人暮らし 賃貸」といったキーワードで自社のホームページが上位表示されれば、部屋探し中の人にアプローチしやすくなります。
SEOとMEOは互いに相性のよい施策です。
SEOについて、さらにくわしく知りたいという人は、下記も参考にしてみてください。
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不動産会社がMEOを導入するための登録手順
実際に自社でMEOを運用する前に必要な準備について、手順を見ていきましょう。
手順 | 備考 |
1:Googleのアカウント作成 | アカウントがない場合はGoogle公式サイトから作成 |
2:自社の情報がGoogleマップに存在しているか確認 | 自社名でGoogle検索する |
3:自社の登録を進める | 自社の情報が、 ・存在する場合: 「ビジネスオーナーですか?」をクリックして進める ・存在しない場合: Google公式サイトから「今すぐ管理」をクリックして進める |
4:オーナー確認 | 電話やメールアドレスで、本人確認を行う |
基本的に、Googleの公式サイトへアクセスして上記のような必要事項を入力していけば運用可能な状態になります。
不動産会社がMEO対策をする4つのメリット
不動産会社がMEOを導入するメリットを4つ紹介します。
- 大手不動産会社のサイトより上位表示できる可能性がある
- 集客方法の選択肢が広がる
- 広告費を節約できる
- 不動産ジャンルでは地図に対する反応が高め
メリット1.大手不動産会社のサイトより上位表示できる可能性がある
「地名(エリア)+キーワード」で検索した場合、SEOを行った通常の検索結果よりも上位に表示される可能性が高いです。
たとえば、Google検索のキーワードに「千代田区 不動産会社」と入力して検索すると、地図(ローカルパック)が上位表示されます。
ローカルパックの「お店やサービス」で自社情報を表示できれば、SEOで上位を取とりやすい大手不動産サイトの検索結果より、上位に表示される可能性があります。
「地名(エリア)+キーワード」の検索結果では、次の順番で表示されるケースが多いです。
- 広告
- MEO
- SEO
メリット2.集客方法の選択肢が広がる
ホームページの活用は有効な集客方法として効果的です。
しかし、検索結果の上位は通常大手サイトが独占しているため、集客数が少ない場合も多いでしょう。
MEOで上位表示できれば、Googleビジネスプロフィールから「基本情報」「サービス内容」「口コミ」「写真」を表示できます。
プロフィールの記載方法を工夫すれば、ここからも集客できるようになり、集客方法の選択肢が広がります。
メリット3.広告費を節約できる
リスティング広告を出稿すれば、検索結果の上位に表示されるものの、広告費がかかります。
Googleビジネスプロフィールは、登録・掲載ともに無料で利用可能です。
もし、MEOを専門業者に依頼する場合でも、月額2〜5万円程度が相場です。
リスティング広告やSEOを外注するよりも、リーズナブルな費用で利用できます。
メリット4.不動産ジャンルでは地図に対する反応が高め
不動産のジャンルは、他業種より地図に対する反応が高い傾向があるのも特徴です。
MEO調査によれば、各業種別の合計検索数に対する反応数は、不動産が一番多い(4.3%)との結果がでています。(株式会社フルスピード調べ)
2位はクリニックの2.65%ですが、2%近く不動産のほうが上回っています。
不動産会社がMEO対策をする3つのデメリット
不動産会社に効果的なMEOですが、もちろんデメリットも存在します。
- 継続的な運用が必要
- 競合の強さに影響される
- マイナスイメージを招くリスク
順番に解説していきます。
デメリット1:継続的な運用が必要
MEOは一度設定して終わりではなく、継続的な管理と更新が必要です。
不動産業界で考えた場合、物件情報や営業時間が頻繁に変更されるため、最新の情報を反映させる手間がかかるでしょう。
また効果的に運用するためには、ユーザーの口コミに対する返信も必要になり、時間と労力がかかります。
上記の作業を怠ると、検索順位の低下や信頼性の喪失につながる可能性も。
とくに小規模な不動産会社にとって、MEOの運用は大きな負担となる場合もあるのです。
デメリット2:競合の強さに影響される
自社の認知度を高められるMEOですが、周辺地域の競合他社に影響される場合があります。
とくに不動産業界では、同じエリア内に多くの競合他社が存在するケースが見られ、上位表示がむずかしい場合も。
競合他社が積極的にMEO対策を行っている場合、自社の順位が上がりにくくなるのです。
さらに大手不動産会社や全国チェーン店などが、MEOを積極的に運用している場合、中小の不動産会社が太刀打ちできない状況もあります。
周辺地域の状況によっては、別の戦略を考え、並行して集客活動を行う必要があるでしょう。
デメリット3:マイナスイメージを招くリスク
MEOを行うと、Googleマップ上での口コミが集まりやすくなります。
一方で、ネガティブな口コミが投稿されるリスクも。
たとえば、ユーザーが思っていた物件イメージと実際の状況が異なることから不満が生まれやすく、結果としてネガティブな口コミにつながるといった内容です。
ネガティブな口コミは自社の評判に悪影響を与え、ユーザーの印象を大きく左右する可能性があります。
一度投稿された悪い口コミの削除がむずかしいところも、MEOを運用する際の悩ましいポイントです。
もしネガティブな口コミが投稿された場合は、相手を批判するのでなく、慎重に紳士的な返信を心がける必要があります。
口コミに対する返信内容も、ユーザーに見られているからです。
MEO対策で集客成功する6つのコツ
MEO対策の成功とは、Googleマップの検索結果で、自社のGoogleビジネスプロフィールを上位表示させることです。
MEOで上位表示させるために押さえておきたい6つのコツをご紹介します。
- 充実したGoogleビジネスプロフィールにする
- ターゲットとなるキーワードを設定する
- 口コミの収集に力を入れる
- 情報は常に最新状態に保つ
- 写真を充実させて視覚に訴える
- SNSを上手に活用して拡散させる
充実したGoogleビジネスプロフィールにする
Googleビジネスプロフィールの充実度がMEOの結果を左右します。
MEO対策のなかでも最も重要なので、まずGoogleビジネスプロフィールを充実させるところからはじめましょう。
具体的には以下のような内容を入れるようにしましょう。
- 店舗名
- 住所
- 電話番号
- ホームページのURL
- 店舗の説明
- 店舗やお客様の写真
Googleビジネスプロフィールを充実させれば、不動産会社を探しているユーザーに対してくわしい情報を提供できます。
また、他社との差別化を図るためのアピールポイントをしっかり入れ、選んでもらえるようにすることも重要です。
ターゲットとなるキーワードを設定する
自社の情報を上位表示させたい、ターゲットキーワードを設定しましょう。
不動産会社で利用されやすいキーワードは次のとおりです。
- 「地名(エリア)+不動産(不動産会社)」(「新宿 不動産」「新宿 不動産会社」)
- 「地名(エリア)+不動産(不動産会社)+サービス」(「新宿 不動産 マンション」)
あまりエリアを広げすぎてしまうと、上位表示しにくくなるため、ある程度地名は絞るのがポイントです。
口コミの収集に力を入れる
Googleマップの口コミを参考にするユーザーは大変多いです。
そのため、口コミの収集にも力を入れていきましょう。
Googleは、ローカル検索結果のランキングに「口コミの多さとスコア」が影響すると明言しています。
口コミが少ない場合は、利用者に口コミを依頼する、口コミキャンペーンを開催するなど、口コミ収集施策を行うことも大切です。
情報は常に最新状態に保つ
Googleビジネスプロフィールの情報は、常に最新状態を保つことが重要です。
次のような基本情報に誤りがないか、定期的にチェックしておきましょう。
- 営業時間
- 休業日
- キャンペーン期間と内容
営業時間と休業日は、とくに注意しておくべきポイントです。
ユーザーがせっかく来店しても、営業時間外だった場合「営業中となっているのに休みだった」とマイナスイメージを与えてしまいます。
また、キャンペーン目的のユーザーも多いため、終了したキャンペーンをいつまでも表示しておくなど、誤解を生まないように注意しましょう。
写真を充実させて視覚に訴える
会社の様子や魅力を視覚からアプローチできるように、写真も充実させましょう。
Googleは、ローカル検索結果のランキング改善方法として、写真や動画の追加も推奨しています。
写真や動画を入れることで、ユーザーの反応や閲覧数の増加が期待できるでしょう。
写真は社内の様子や、従業員の写真、物件を案内している様子など、安心してまかせられる会社であることをアピールできるものを掲載するのがおすすめです。
SNSを上手に活用して拡散させる
SNSを利用した拡散も、MEOによい影響を与えます。
ランキングの決定要素に「視認性の高さ」が含まれており、SNSで紹介される・他のサイトで紹介されることも視認性のアップにつながるためです。
SNSを上手に活用すれば、他媒体へのシェアも期待できます。
とにかく会社がより多くの人に認知されることも、MEO対策につながることを意識しておきましょう。
https://iimon.co.jp/column/real-estate-sns
まとめ
MEOは、不動産会社にとって
- 大手不動産会社のサイトより上位表示できる可能性がある
- 集客方法の選択肢が広がる
- 広告費を節約できる
- 不動産ジャンルでは地図に対する反応が高め
といったメリットがあります。
一方、
- 継続的な運用が必要
- 競合の強さに影響される
- マイナスイメージを招くリスク
などのデメリットもあるので、口コミへの返信といった対応には注意が必要です。
MEOで上位表示するためのコツは次の6つです。
- 充実したGoogleビジネスプロフィールにする
- ターゲットとなるキーワードを設定する
- 口コミの収集に力を入れる
- 情報は常に最新状態に保つ
- 写真を充実させて視覚に訴える
- SNSを上手に活用して拡散させる
MEOでは、会社の顔ともいえる「Googleビジネスプロフィール」の充実化を目指すことが最優先です。
上位表示されても、プロフィールの内容が薄いとユーザーはアクセスしようという気が起こりません。
写真なども有効活用して興味を持ってもらえるようなプロフィールづくりが重要です。
MEOでの掲載ランキングをあげる方法は、Googleも明言しています。
こちらもしっかり確認の上、ランキング上位を狙えるような対策をとっていきましょう。
MEO対策を行うための時間を作るには、日常業務の効率化もポイントです。
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iimon 編集部